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家づくりコラム

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スロップシンクで暮らしを快適&おしゃれに!スロップシンクの費用、メリット・デメリット、間取り事例を紹介

外で汚れたものを洗面台やキッチンで洗うのは、少し抵抗がありませんか?

そんなときに便利なのが「スロップシンク」です。汚れた靴や衣類、大きなアウトドア用品などを、気兼ねなく洗える設備として注目されています。

しかしその一方で、「使いにくかった」「設置してもほとんど使わなかった」といった声も。

この記事では、スロップシンクのメリット・デメリットや導入時の注意点、施工事例などを解説します。これから家づくりを考える際の参考にしてください。

スロップシンクとは

スロップシンクとは、汚れたもの専用の流し台です。「スロップ(slop)」は英語で汚水を意味し、主に掃除用として設計されています。

汚れた靴や雑巾、泥の付いた野菜、アウトドア用品など、キッチンや洗面所で洗うのに抵抗があるものを、気兼ねなく処理できるのが特徴。

汚れた水が飛び散らないように、大きく底が深いデザインが一般的で、「掃除用シンク」や「マルチシンク」とも呼ばれています。

スロップシンクを設置する際にかかる費用とは

スロップシンクの設置費用は、本体のサイズや設置場所、工事内容によって異なります。一般的な既製品の場合、本体価格は5万円から10万円程度が相場です。これに取り付けや配管工事費などが加わります。

水道管の近くに設置する場合は、費用を抑えることが可能です。しかし、水道管から遠い場所に設置する場合は、配管延長工事が必要になり、費用が高額になることがあります。

また、配管を隠したり収納棚を設置したりする場合には、追加の施工費が必要です。さらに、オーダーメイドでデザインやサイズにこだわる場合は、本体価格が10万円を超えることもあります。

事前に設置場所や使用目的に合った計画を立てることが、設置コストを抑えるポイントです。

スロップシンクの設置における注意点

スロップシンクの導入をご検討の方に向けて、設置の注意点を紹介します。

利用目的を明確にしておく

スロップシンクの利用目的が曖昧だと、使用頻度が減って、設置費用やスペースが無駄になる可能性があります。

例えば、ペットのシャンプーに使いたい場合は、ペットのサイズに合った深さや位置のシンクが便利です。

一方で衣類のつけ置き洗いを主な目的とするなら、大きなバケツが入る深さや洗濯機の近くに設置すると、効率的に活用できます。

具体的な用途を想定することで、シンクの形状や設置場所を適切に選べて、日常生活での使い勝手も向上します。

壁や床の素材に注意する

スロップシンクは、周囲に水や汚れがはねやすくなります。周囲の壁や床は、耐水性や撥水性に優れた素材を選ぶことが重要です。
特にシンクの深さが浅かったり、水圧が強かったりすると、水が広範囲に飛び散ることも。

普通のフローリングでは、内部にカビが発生する可能性があるので、対策を講じると、長期間快適に使用できます。

例えば、壁には防カビや汚れ防止の効果がある壁紙やタイルなどを使用すると安心です。また、床にはクッションフロアやフロアタイルなど、水回りに適した素材を採用すると、変色や変形を防げます。

取り付ける場所や高さに注意する

スロップシンクの取り付け場所は、洗面所や洗濯機の横、庭やバルコニー、玄関、ガレージなど、設置目的や使用頻度、使用場所によって様々です。

設置位置が低すぎると、洗い物をする際に腰をかがめる必要があるため、長時間作業をすると、腰痛の原因になることがあります。

そのため、使用する人の身長を考慮し、腰を曲げずに作業ができる位置に設置することが重要です。

一方で、ペット用として使用する場合は、低めの位置に設置した方が便利な場合もあります。

設置前に、実際に洗い物をする姿勢をとってみて、自分や家族に合った高さを確認することをおすすめします。

スロップシンクのメリット

スロップシンクを設置したら、どのようなメリットがあるのでしょうか。設置のメリットを紹介します。

スロップシンクが深いので汚れたものをしっかり洗える

スロップシンクは通常、大きめのバケツが置けるほどの深さがあります。洗濯機の近くに設置すれば、衣類の予洗いに役立ち、家事の効率が向上する点がメリットです。

例えば、泥で汚れた靴や掃除に使った雑巾、モップなど、洗面台やお風呂場で洗うのが難しいものでも、スロップシンクでは安心して洗えます。

また、子供が学校から持ち帰る上履きや絵の具セット、習字道具といった物も、汚れを気にせず処理できて便利です。

オキシクリーン等の漬けおき洗いも可能です。汚れ物が多くて漬け置きの頻度が高い場合も、スロップシンクがあれば、気兼ねなく漬けておけるので、重宝します。

屋外やバルコニーにスロップシンクがあると植物の水やりに便利

庭やバルコニーにスロップシンクを取り入れると、屋外作業が効率的になります。特にガーデニングを趣味とする方には、便利な設備と言えるでしょう。

スロップシンクがあれば、ホースをつないでそのまま散水が可能です。水を入れたじょうろを何度も持ち運ぶ手間も省けるので、家庭菜園やガーデニングがもっと快適になります。

また、収穫した野菜や泥がついた道具、長靴などを屋外のスロップシンクで洗えば、家の中を汚さずきれいな環境を保てます。

室内に入る前に子供やペットの手足、汚れた衣類を洗える

スロップシンクがあれば、室内に汚れを持ち込む前に子供やペットの手足、汚れた衣類を洗うことが可能です。

例えば、部活や外遊びで泥だらけになった衣服やユニフォームは、玄関土間に設置したスロップシンクであらかじめ汚れを落としておけば、室内のフローリングや家具を汚す心配がありません。

また、ペットが散歩から帰った後の足洗いや、シャンプー場としても活躍します。

スロップシンクのデメリット

スロップシンクには便利な一面が多くある一方で、いくつかのデメリットも存在します。

新築マイホームに導入を検討中の方は、メリットだけでなくデメリットも理解した上で、設置後の生活を具体的にイメージしてみましょう。

奥行や幅が大きいものが多くある程度のスペースが必要

最近設置されているスロップシンクの多くは、通常の洗面台よりも小さいものです。しかし、商品によっては洗面台よりも奥行きや幅が大きいものもあります。奥行きや幅が大きいスロップシンクを狭い場所に取り付けると、使い勝手が悪くなることがあるので注意が必要です。

また、洗面所や脱衣所に設置する場合、スロップシンクが生活動線の妨げになって、部屋全体が狭く感じられる原因になることもあります。

事前に設置場所の広さを確認し、家具のレイアウトや動線と合わせて、シミュレーションしておくことが重要です。

形や大きさが選べるほどスロップシンクの種類が多くない

スロップシンクは、洗面ボウルやキッチンシンクに比べて、形や大きさのバリエーションが少ないのが特徴です。インテリアの雰囲気に合わせたい場合や、特定の機能を重視したい場合は、選択肢が限られます。

費用よりもデザインやサイズにこだわりたい方は、オーダーメイドで製作する方法も選択肢の一つです。

設置するために工事が必要になる

スロップシンクを設置する際には、給排水工事が必要になるため、一定の費用と時間がかかる点に注意が必要です。

特に、お湯を使用したい場合には、給湯管の設置が追加で必要になります。

新築の場合は、比較的スムーズに設置できます。しかし、リフォームやリノベーションで後付けする場合には、壁や床を一部取り外す工事が発生することも。想定以上の費用がかかる可能性があるので、要注意です。

設置を既に決めている場合は、できるだけ新築工事の段階で取り付けを行いましょう。導入の際には、商品価格だけでなく、工事の内容や費用についても、事前に確認しておくと安心です。

家の中でお掃除する場所が増える

スロップシンクは汚れた物を洗うために使用することが多いので、泥や汚れがシンクの内側や周囲に飛び散る場合があります。

泥だらけの靴や掃除用具を洗った後、シンク内に汚れが残ったままの状態は、衛生の観点からも良くありません。

便利な一方で、掃除の手間が増えることを理解したうえで、設置を検討しましょう。

スロップシンクのある家の施工事例と間取り

以下は、ステーツでスロップシンクのある家を建てた方々の事例です。

事例01:ランドリールームにスロップシンクを設置して“家事ラク空間”に。

家族構成:夫婦+子供2人
延床面積(坪数):34.78坪

こちらは、スロップシンクを屋内に配置した事例です。

ランドリールームにスロップシンクを設置したことで、洗う・干す作業が同じ場所で完結。家事動線が短縮され、忙しい日々の負担が軽減される間取りになっています。

衣類の予洗いやつけ置き洗いが終わったら、そのまま部屋干しが可能。移動の手間が省けて効率的です。

ランドリールームに専用の洗い場があると、汚れた靴や雑巾なども気兼ねなく洗え、清潔感のある住空間を保てます。

事例02:脱衣室のスロップシンクで水回りの動線を最適化

家族構成:夫婦+子供1人
延床面積(坪数):33.81坪

こちらは、脱衣室にスロップシンクを設置した事例です。濡れやすい洗い物をお風呂の近くでまとめて処理できる間取りとなっています。

水回りを一直線に配置したことで、ランドリールームへの移動もスムーズに。家事効率が大幅に向上する動線となっています。

洗濯物を階段下収納にそのまま片付けられるので、毎日の家事が楽になる点も魅力です。

事例03:ランドリールームで洗濯の全てが完結

家族構成:夫婦+子供2人
延床面積(坪数):39.32坪

こちらは、ランドリールームにスロップシンクを設置した事例です。洗濯に関する全ての作業が、1ヶ所で完結します。

汚れた衣類や靴をスロップシンクで洗ってから、そのまま「干す・たたむ・収納する」を同じ空間で行えるので、家事動線が大幅に短縮。

忙しい日々の洗濯作業が効率的になるのはもちろん、部屋全体がすっきり片付けやすい間取りです。

まとめ

スロップシンクは、汚れたものを気兼ねなく洗える便利な設備です。子育て中の家庭や、ペットを飼っている方にも役立ちます。ただし、設置にはある程度のスペースが必要なことや、掃除の手間がかかるなどの注意点もあります。

使用目的や設置場所、予算を明確にし、専門家に相談しながら導入の計画を進めることが大切です。

ステーツではプランナーがご家族一人ひとりのお気持ちに寄り添って、お客様が納得いく家づくりをサポートいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

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ステーツ暮らしのアドバイザー
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