建築コストを抑えて建てられる「ローコスト住宅」。具体的にどのような住まいが実現するか、イメージがわかない方も多いのではないでしょうか。この記事では、30坪のローコスト住宅を建てる場合の費用や、ローコスト住宅を選ぶメリット・デメリットを分かりやすく解説します。マイホーム購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
30坪のローコスト住宅の費用と坪単価の目安
理想的なマイホームを建てたいけれど、予算が気になるという方は多いのではないでしょうか。特に、ローコスト住宅は、その手頃な価格が魅力で注目を集めています。ですが、「ローコスト住宅の費用って、一体どれくらいかかるの?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。
そこで以下では、30坪のローコスト住宅を建てる際の費用と坪単価について、詳しく解説します。
費用
30坪のローコスト住宅では、19,360,000万円(※1)が相場となります。30坪の注文住宅の建築費用相場は3,000万円とも言われており、一般的な注文住宅と比較して価格が抑えられているのが特徴です。
ローコスト住宅はフルオーダーではなくセミオーダー。仕様やデザインがある程度決まっているため、材料や設備を大量発注することでコストを削減しています。
ただし、ローコスト住宅の総費用(※2)には、建物本体の費用だけでなく、以下の費用も必要です。
・付帯工事費: 電気工事、水道工事、外構工事など、建物本体以外の工事費用
・諸費用: 登記費用、不動産取得税など、住宅購入にかかる諸費用
・オプション費用: 床材の種類、外壁の色、ガレージの有無、内装のデザインなど
※1:間取りによる割増・外構工事・地盤改良・土地にかかる工事費用などは含まれていません
※2:諸費用、オプション費用はローコスト住宅以外の場合もかかります
坪単価
一般的な注文住宅の坪単価は60万円以上ですが、ローコスト住宅は30万円から50万円程度に坪単価を抑えられることがあります。
ローコスト住宅の坪単価は、建物の本体価格で計算される点に注意が必要です。建物価格には、付帯工事費や諸費用が含まれない場合があります。
これらの費用は土地の条件や法的制限などによって異なるため、坪単価を計算する際には本体価格のみが使われます。
計算式としては、「建物の坪単価 = 建物の本体価格 ÷ 延床面積」となります。ただし、ハウスメーカーによっては、延床面積ではなく施工面積で計算する場合もあるため、契約前に確認しておくことが大切です。
ローコスト住宅の間取りの特徴
ローコスト住宅の間取りには、どのような特徴があるのでしょうか。主な2つの特徴を解説します。
シンプルな間取り
1つ目の特徴は「シンプルな間取り」です。シンプルな間取りでは、家の形を正方形や長方形にしたり、無駄のないデザインにしたりするのが特徴。建築費用を抑える際にも効果的です。
外壁に凹凸が少なく、内装も装飾を控えめにすれば、材料費を減らし、工事の手間も少なく済みます。工期を短縮できるので、結果的に人件費の節約にも繋がるでしょう。
複雑な間取りやデザインは、材料の切り出しや取り付けに時間がかかり、作業工程が増えるため、その分コストが高くなります。しかし、シンプルな間取りは、効率よく材料を使うので、無駄なコストを削減できるのです。
シンプルな間取りは、外観や内装のデザインが控えめで、外壁の塗り直しや屋根の修理などのメンテナンス費用も抑えられます。足場の設置も容易 です。シンプルなデザインの家なら、メンテナンスの手間が少なくなり、長期的なランニングコストも削減できます。
さらに、シンプルな間取りはスペースの有効活用や動線の最適化を実現します。無駄な通路や部屋を減らせるので、住みやすさが向上し建物そのものの効率性も高まります。
4LDKの間取り
ローコスト住宅で4LDKの住まいを希望される方にとって、間取りの設計は非常に重要なポイントです。ただし、限られた予算の中で、家族全員が快適に暮らせる理想の空間を実現するためには、いくつかの工夫が必要です。
まずは、建材や設備選びについてです。高価な建材や最新式の設備にこだわるのではなく、機能性とコストパフォーマンスを両立させたものを選びましょう。内装材はシンプルなものを選び、設備は必要な機能を備えた標準的なものを採用するなど、賢い選択が求められます。
さらに、収納スペースの確保も、ローコスト住宅で4LDKを建てる上での課題の一つです。各部屋にクローゼットを設けるだけでなく、ウォークインクローゼットや納戸を設けることで、収納力をアップできます。また、デッドスペースを有効活用し、収納スペースを増やすことも可能です。
将来のライフスタイルの変化を見据えた間取り設計も大切です。様々なライフスタイルに対応しにくい場合は、将来的にフルリフォームする必要も出てきます。家づくりの設計段階から、子供部屋の数や、親世帯との同居の可能性などに対応できる、柔軟な間取りを検討しましょう。
間取りの工夫や建材・設備の選び方など、様々な要素を考慮することで、予算内で理想の住まいを実現できます。ハウスメーカーの担当者としっかりと相談し、自分たちのライフスタイルに合った最適な間取りを見つけましょう。
ローコスト住宅のメリット・デメリット
ローコスト住宅のメリット・デメリットを解説します。
メリット
まずは、ローコスト住宅のメリットについてです。
住宅ローンの負担が軽減される
ローコスト住宅の最大のメリットの一つは、低価格によって住宅ローンの負担が軽減される点です。住宅購入時には長期の住宅ローンを組むことが一般的ですが、ローコスト住宅を選ぶことで建築費用が抑えられ、ローンの総支払額を抑えることができます。これにより、長期的に無理なく家計を管理することが可能です。
ローンの負担が軽くなると家計に余裕が生まれるので、子供の教育費や老後の貯金、家族の旅行費用などに充てられます。ローコスト住宅は、生活の質を向上させるための余裕を生む手段になるのです。
契約から引き渡しまでの期間が短い
通常の注文住宅では、ゼロからの設計や詳細な決定に時間がかかり、ステーツでは引き渡しまでに9~10カ月かかることが一般的です。
、契約から引き渡しまでの期間を大幅に短縮でき、急な引越しのニーズにも対応できる柔軟性があります。
完成までの仮住まい費用や賃貸住宅の家賃も節約でき、住宅購入に伴うトータルコストを抑えることが可能です。
低価格で床面積を広くできる
ローコスト住宅は、設計や建築工程を効率化することで、低コストで広い床面積を確保できる点がメリットです。無駄を省いた設計手法やコストパフォーマンスの高い建材を使用し、必要十分な品質を保ちながら、広々とした住空間を実現します。
また、コンパクトな間取りの工夫により、実際の使用感以上にゆとりを感じられる設計が可能です。家族の暮らしに必要なスペースをしっかり確保しつつ、予算を抑えたい方にローコスト住宅は最適な選択肢です。
デメリット
ローコスト住宅にはいくつかのデメリットが存在します。以下では、主なデメリットを紹介します。
設備や材料のグレードが注文住宅に比べて下がる
ローコスト住宅は価格を抑えるため、コストパフォーマンスを重視した設備が使われることが一般的です。例えば、高級感のあるシステム洗面台ではなく、コンパクトで一体型の洗面台付きのユニットバスが採用されることがあります。
もちろん、ハウスメーカーによっては、比較的高グレードの設備を標準で提供している場合もありますが、事前にカタログやモデルハウスで設備の内容をしっかり確認することが重要です。
耐震性や断熱性、気密性が低い場合がある
安価な住宅では、これらの性能が犠牲になっているのではないかと不安になることがあります。断熱性や気密性が劣ると、冷暖房費が増加し、快適性にも影響を与える可能性があります。ただし、すべてのローコスト住宅の品質が低いわけではありません。
ステーツが手がけるローコスト住宅では、適切な施工や素材の選定によって、十分に高い性能を確保。高い耐震性と断熱性・気密性を標準仕様としています。
ローコスト住宅の施工事例と間取り
ステーツが建てた、ローコスト住宅の間取り事例を紹介します。
事例01:空間を縦に使った快適空間
面積:28.42坪
家族構成:夫婦+子供2人
こちらは、総2階建てに加え、小屋裏収納を活用して空間を縦に広げたローコスト住宅の事例です。
1階の面積を抑えることで、50坪程度の敷地でも広い庭を確保。狭小地を最大限に活用し、延床28.42坪でありながら、屋根裏を使うことで広々とした住空間を実現しています。
1階はLDKを中心にオープンな間取りを採用。収納スペースも階段裏に配置することで無駄のない間取りとなっています。
2階には寝室、子供部屋、書斎があり、テレワークにも対応可能。屋根裏は書斎や収納として利用でき、限られたスペースを縦に活用することで、快適な生活空間を確保しています。
事例02:1階の回遊動線と収納が充実
面積:31.21坪
家族構成:夫婦+子供2人
このローコスト住宅は、ほぼ総2階建てながら、回遊動線と充実した収納スペースを特徴としています。
玄関近くにファミリークローゼットを配置し、帰宅後すぐに着替えられる便利な動線を確保。このクローゼットはコートや靴の収納にも利用できます。
さらに、クローゼットから洗面所へのスムーズな動線があり、洗面後は直接LDKにアクセスできるよう設計されています。家族全員が快適に動ける動線と収納をうまく組み合わせることで、効率的で快適な居住空間を実現しています。
事例03:30坪のロフト付き平屋
面積:30.04坪
家族構成:夫婦+子供2人
こちらは、広さが非常に充実しており、平屋ながら快適な空間を提供している30坪の平屋です。メンテナンス性の良さがメリットです。
また、屋根裏のデッドスペースを有効活用したロフトがあり、収納や趣味の空間としても利用できます。
屋根裏からは一階の全体を見渡せるため、開放感があり、空間を縦に使うことで広々とした印象に。ローコストながら機能的で快適な生活が実現できる平屋の事例です。
まとめ
30坪のローコスト住宅は、限られた予算内で広さを確保できる魅力的な選択肢です。平屋や2階建てに関わらず、効率的な間取りや収納の工夫で、住みやすい空間を実現できます。しかし、初期費用を抑えた分、設備のグレードや間取りに制約が生じることもあります。
ローコストで家づくりをする際は、実際にモデルハウスを訪れるなどして、機能性やデザイン、コストのバランスを確認することが重要です。信頼できるハウスメーカーとしっかり相談し、自分たちのライフスタイルに合ったプランを見つけましょう。
ステーツではプランナーがご家族一人ひとりのお気持ちに寄り添って、納得いくまで新築マイホームのプランをご提案いたします。ぜひお気軽にご相談ください。