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家づくりコラム

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【注文住宅】和モダンな家を建てるには?建築事例とポイントを紹介

和モダンな家とは、日本の伝統的な美しさと現代的な暮らしを兼ね備えた、新しいスタイルの家です。古くから日本人が大切にしている自然との調和や、心地よい和の空間を、現代の生活に合うようにアレンジしています。

この記事では和モダンな家を検討中の方に向けて、建築事例やデザインのポイント、注意点などを詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。

和モダンな家とは?魅力を紹介

古都の風情と現代の機能性を融合させた、和モダンな家。畳や障子といった伝統的な要素と、現代的な要素を組み合わさっており、温かみがありながらも、スタイリッシュな空間が魅力です。

和モダンには色々な魅力がありますが、ここでは主に以下の4つのメリットを紹介します。

・日本の気候に適している
・ほかの住宅とデザインで差別化できる
・和の空間が作れる
・庭と家とのまとまりを作りやすい

では、詳しくみていきましょう。

日本の気候に適している

和モダンな家の魅力の一つが日本の四季折々の変化に寄り添う、快適な住まいである点です。特に、日本の高温多湿な夏にその魅力が発揮されます。

木材や土壁、珪藻土といった自然素材をふんだんに使用する場合、室内の湿度を適切に保ち、快適な空間が実現。

木材の調湿効果は、まるで呼吸をするように、湿気を吸収したり放出したりを繰り返します。これにより、ジメジメとした不快な湿気を軽減し、一年を通して快適に過ごせる住まいに。

単なるデザイン性の高い住宅ではなく、和モダンな家は日本の気候風土に根ざした、健康で快適な暮らしを提案してくれるのです。

ほかの住宅とデザインで差別化できる

和モダンな家は、他の住宅とは一線を画す、個性的なデザインも魅力です。

外観では、和の要素がアクセントになることも。一部の壁や玄関まわりなどに木部を取り入れると、洗練された和の雰囲気を演出できます。さらに、外壁の色も重要で、ベージュやホワイトだけでなく、黒を基調としたシックなデザインも人気です。

内装では、木の質感や木目を活かした「現(あらわ)し」と呼ばれる、柱や梁をむき出しにしたデザインが選ばれることも。「現し」にすると、空間の奥行きを感じさせ、温かみのある雰囲気を醸し出します。

その他にも、縁側や畳を取り入れることも効果的。和の雰囲気のある、落ち着いた空間になります。

和の空間が作れる

和モダンな家は畳や障子といった日本の伝統的な素材を用いた「和の空間」が作れます。

ただし、それだけではありません。開放的な間取りや大開口の窓など、現代的な要素も取り入れる点が和モダンの特徴です。

例えばリビングに畳コーナーを設けたり、ダイニングに障子を組み込んだりすることも和モダンな空間の一つ。単に和室を取り入れるだけでなく、伝統と現代が調和した、自分だけの個性的な空間をさりげなく作り出せるのです。

庭と家とのまとまりを作りやすい

庭との調和を重視した設計も魅力です。中庭を設けたり、大きな開口部を設けることで、自然光をたっぷりと取り込み、室内にいながら四季の移ろいが感じられる住まいが実現します。

ウッドデッキから庭に直接出られるようにすることも、統一感を形作る上で効果的。室内と外の境界線をなくし、より自然な暮らしを実現できます。

また、庭には白砂利や石、和風の植物を配置すれば、日本の伝統的な庭の美しさを再現できることも。日常の中に緑があると、やすらぎと潤いが感じられます。

プライバシーを確保したい場合、中庭は最適な選択肢。周囲の視線を気にせず、自分だけの緑豊かな空間を楽しめます。

和モダンな家の建築事例4選

以下はステーツが建築した和モダンな家の間取りです。家づくりの参考にしてみてください。

レトロな照明の温かみとフレキシブルな間取り

延床:35.69坪
家族構成:夫婦+子供2人

こちらは、インダストリアルな照明が醸し出す温かみと、フレキシブルな間取りが特徴的な事例です。ダイニングキッチン、リビングとつながる4.5帖の和室は、ふすまで仕切れるので、来客時やプライバシーを確保したいときに便利です。

リビングの天井の格子状の木材も、空間に奥行きと趣を与えています。現代的な要素と伝統的な和の要素が絶妙に調和した、居心地のよい空間です。

6帖の大壁和室とモダンが融合した居心地の良い空間

延床:36.49坪
家族構成:夫婦+子供2人

こちらの住宅は、和室と現代的な要素が見事に融合した、スタイリッシュで開放的な空間が印象的な事例です。

玄関からすぐの場所に位置する6畳の和室は、落ち着いた青色の壁紙で統一。上品な和のやすらぎが感じられます。

また、2階にはバルコニーに近い畳スペースを設置。自然を感じながら、ちょっとくつろげる空間を実現しています。

カウンター式のキッチンは、開放感がありながらも、作業スペースをしっかりと確保。玄関とキッチンの配置も工夫されており、家事動線もスムーズです。

伝統的な和の要素と現代的なデザインが調和した、温かみのある住まいとなっています。

和モダンのデザインを生かしたガレージ

延床:37.57坪
家族構成:夫婦+子供2人

こちらは、和モダンな外観とインナーガレージを融合させた、開放的で機能的な和モダンなお家の事例です。

中庭を介して玄関とガレージを繋ぎ、自然な目隠しと開放感を両立。カーポートよりも車をしっかり保護しつつ、庭との一体感も感じられます。

屋根は母屋から張り出す下屋とし、水平ラインが外観のアクセントに。黒い外壁に緑が映え、自然な調和を生み出しています。

間取りは、LDKと水回りを1階に配置。家事動線に考慮したことで、利便性を高めています。

庭との繋がりも重視し、子供の遊び場としても活用できるよう設計。

プライバシーを確保しつつ、自然と暮らしを繋ぐ、洗練された和モダンな住まいが実現しました。

開放感・収納力・美しさが揃った和モダンな内装

延床:32.81坪
家族構成:夫婦+子供2人

こちらは、ジャパンディスタイル(※)を取り入れた、温かみのある空間が印象的な事例です。

家具やカーテンはトータルコーディネートされているだけあって、抜群の統一感。吹き抜けとシースルー階段が、開放感と繋がりを生み出しています。

自然素材をふんだんに使用し、シンプルながらも洗練された、心地良いデザインが印象的です。

※ジャパンディスタイルとは、Japanese(日本の要素)とScandinavian(北欧の要素)を融合したインテリアスタイルのこと。和モダンとは和の要素がベースとなっている点で異なる。

リビングダイニング一体型の設計は、家族のコミュニケーションを大切にしたい方に最適。造作キッチンで料理の楽しさも倍増です。

収納力も抜群。たくさん収納できる納戸やウォークインクローゼットがあるので、すっきり片付きます。

和モダンな家の外観デザインのポイント

和モダンな家の外観デザインを検討する際には、以下のポイントに着目しましょう。

・屋根の形状と素材
・和風要素の取り入れ方
・外構の統一感

以下でそれぞれのポイントを詳しく解説します。

屋根の形状と素材

和モダンな家の外観を左右する重要な要素の一つが「屋根」です。和風な屋根には次のような種類があります。

・切妻屋根
・大屋根
・寄棟屋根
・片流れ屋根

切妻屋根は、シンプルでどんなデザインにも合わせやすく、最も一般的な形状です。

大屋根は、切妻屋根の一種。どっしりとした安定感がある点が特徴です。

寄棟屋根は、四方に屋根が流れる安定感のある形状。落ち着いた印象を与えます。

片流れ屋根は、スタイリッシュな印象。素材やカラーによって和の要素を取り入れることも可能です。

また、和風の屋根には主に以下のような素材が存在します。

・瓦
・金属

瓦は耐久性が高く、防音性や断熱性にも優れている点が特徴。昔からよく使われている屋根材です。

金属屋根はモダンなデザインが多く、中には瓦に似せられたものもあります。

和風要素の取り入れ方

建具のデザインは外構デザインの重要な要素です。特に玄関扉は家の顔となります。木製の扉や縦格子の扉を選ぶと、温かみのある和の雰囲気を演出できるでしょう。

窓もまた、外観に大きな影響を与えます。窓枠を木にすることで、自然な素材感が生まれます。

障子を採用すれば、夜には柔らかな光が漏れて、風情ある空間に。さらに、戸袋を縦板張りにすると、より一層、和のテイストを高められます。

外構の統一感

建物との調和も大切です。外構と内装に統一感がないと、チグハグな印象を与えてしまいます。

外構の素材にこだわることで、統一感のある美しい空間を演出できることも。例えば、庭石には大谷石や御影石、アプローチには鉄平石、そして、門扉やフェンスには縦格子のルーバーなど、和の素材を取り入れると、建物と外構がまとまった印象に。洗練された空間が生まれるでしょう。

ポイントは、全ての要素を和風にするのではなく、シンプルな素材も取り入れること。現代的な要素も加われば、より洗練された和モダンな外構に仕上がります。

和モダンな家の内装デザインのポイント

では、和モダンな家の内装デザインを検討する際には、どのような点に着目すれば良いのでしょうか。ここでは主に以下のポイントを詳しく解説します。

・天井のデザインと開放感の演出
・自然素材の活用
・和室とリビングの融合
・デザインコンセプトの統一

それぞれ詳しくみていきましょう。

天井のデザインと開放感の演出

開放的な和モダンな内装にするには、天井の貼り方にこだわりましょう。代表的な天井の貼り方は以下のような方法があり、それぞれ印象が異なります。

・折上天井:天井の中央部分だけを一段高くした天井
・船底天井:屋形船にも使用されている天井で、中央の梁を中心に左右に勾配のある天井
・網代天井:木材を編んだ天井で、幾何学模様のデザインと木材の質感がある天井
・あらわし梁:天井板をあえて貼らず、屋根の骨組みや梁を見せる天井

これらの天井を用いると、空間に個性が生まれて、洗練された和モダンを演出できます。

自然素材の活用

和モダンな内装のポイントは、自然素材をふんだんに取り入れることです。自然素材と言っても、様々な種類があります。特に和モダンな家で用いられる自然素材は以下の通りです。

・無垢材
・板張り
・塗壁
・和紙

無垢材の床や壁は、木の温もりと自然な風合いが特徴で、空間に落ち着きを与えます。

板張り天井や板張り壁は、空間の立体感と奥行きを生み出し、温かみのある雰囲気を出すのに効果的です。

また、自然素材の塗壁や和紙は、柔らかな光を反射し、心地よい空間を作り出します。

これらの自然素材を組み合わせることで、現代的なデザインの中にも、日本の伝統的な美しさが感じられる、和モダンな空間が実現します。

和室とリビングの融合

和モダンな家の中心となるリビング。和室と洋室の要素を融合させれば、より奥深い空間になります。

温かみのある落ち着いた雰囲気を演出するには、自然素材が効果的。無垢材の床や壁、珪藻土の壁などを活用すれば、自然素材の持つ風合いが、上質な空間を作り上げます。

また、間接照明も和モダンな空間の重要な要素です。柔らかい光が部屋全体を包み込めば、リラックスできる空間になること間違いなし。坪庭を設ければ、自然との一体感を高め、より一層、日本の伝統的な美しさを味わえます。

小上がり和室やソファの配置など、家具の配置にも工夫を凝らし、機能性と美しさを両立させた空間に仕上げましょう。

これらの要素を組み合わせることで、現代のライフスタイルに合わせた、心地よく暮らせる和モダンなリビングを実現できます。

デザインコンセプトの統一

和モダンな家づくりでは、デザインコンセプトの統一が重要です。

特に注文住宅では壁材や床材、家具、照明など、様々な要素を組み合わせるため、何も考えずに個別に素材やインテリアなど選ぶと、バラバラな印象になりがちです。

デザインコンセプトを統一するにはまず、事前に家づくりのテーマを決めることがポイント。変更が難しい壁材や床材は、他の要素との調和を考慮して選ぶことが大切です。

照明やカーテン、家具まで含めて、テーマに沿ったものを選ぶことで、さらに洗練された和モダンな住空間を完成できます。

和モダンな家を建てる際の注意点

和モダンな家を建てる際、どのようなリスクがあるのでしょうか。特に注意したい3つの点を紹介します。

コストと維持管理の考慮

和モダンな家は、通常よりイニシャルコストとランニングコストがかかる点に注意が必要です。

木や土壁など、自然素材は、一般的な建材と比べて高価なものが多く、オプション扱いになることが一般的です。

梁を見せたり、格子を付けたりなど、和モダンらしいデザインを取り入れると、塗装やクロス貼りの面積が増え、費用が上乗せされます。さらに、塗り壁をはじめとした、高度な技術が必要な施工には、熟練した職人の手配や人件費などのイニシャルコストが欠かせません。

また、ランニングコストは、主にメンテナンス費用です。

例えば土壁は湿度調整効果が高く、健康的で美しい空間を作り出す一方で、ひび割れが生じやすく、定期的な塗り替えが必要です。また、無垢材の床は温かみがありますが、傷つきやすく、ワックスがけなどでメンテナンスしないと、良い状態を保てません。

和モダンな家を建てる際には、これらのイニシャルコストとランニングコストの両方がかかると理解することが大切です。

家族のライフスタイルに合わせた設計

和モダンな家は、見た目の美しさだけでなく、住む人の暮らしやすさも重要。これは和モダンな家だけでなく、一般的な住環境でも大切です。

例えば小さなお子様がいる家庭では、畳の部屋で自由に遊べるスペースを確保が必要になることも。また、キッチンとリビングを一体化して、家族みんなで過ごす時間を大切にしたい方もいるでしょう。

また、テレワークをする人がいる場合は、静かで集中できる書斎スペースが必要かもしれません。

家族のライフスタイルは、その時々で変化します。長く、暮らしやすい住まいづくりをするには、将来のライフスタイルの変化に対応できるような設計が重要です。

プライバシーへの配慮

開放的な和モダンの家は、採光・通風や家族とのコミュニケーションがとりやすくなる等のメリットがあります。しかし、外から室内が見えるなど、プライバシーの点で気になることも。

外部からの視線を遮るように窓の位置を調整したり、カーテンやブラインドを取り付けたりする必要があります。

程よく開放感を保ちつつ、周囲の視線を気にせずに過ごせるような設計を考えましょう。

まとめ

和モダンな家は、自然素材や伝統的な工法を取り入れることで、温かみのある空間を演出できます。しかし、一般的な素材や工法ではない分、コストがかかることも。予算に合わせて、どのような素材や工法を採用するか、優先順位を明確にすることが大切です。

和モダンな家づくりは、専門的な知識や経験が欠かせません。設計の初期段階から専門家に相談することで、理想の住まいを実現できます。

ステーツではプランナーがご家族一人ひとりのお気持ちに寄り添って、お客様が納得いく家づくりをサポートいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

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ステーツ暮らしのアドバイザー
ステーツの専門家が、家づくりにまつわるお役立ち情報や、みなさまの不安・疑問にお応えします。注文住宅に数多く関わらせていただいた住宅プランナーの視点で、実際のステーツの事例とともに、家づくりに関するアドバイスをご紹介します。