注文住宅は、大切なペットと暮らしやすい家づくりを自由に叶えることができます。
どんなことに注意すればいいのか、犬と猫それぞれの性質に合わせた家づくりのポイントと実例をご紹介します。
いつかペットと暮らしたいと思っている方も、ぜひ参考にお読みください。
- ペットと暮らす家を建てる際のポイント【犬・猫共通】
- 床を歩きやすい素材にする
- 汚れても掃除しやすい
- ニオイ対策をする
- 留守にする際の対策をする
- 防音対策をする
- 落下やイタズラの危険を取り除く
- 多頭飼いの可能性を検討しておく
- ペットと暮らす家の間取り事例
- 事例01:自由に遊べる広々リビング
- 事例02:キャットステップのある家
- 事例03:キャットルームのある家
- 事例04:ドッグランのある家
- 事例05:猫と暮らす2世帯住宅
- 犬と快適に暮らす家づくりのポイント
- ドッグランや散歩しやすい間取りをつくる
- 室内で自由に動ける動線をつくる
- 家族の近くに居場所をつくる
- 猫と快適に暮らす家づくりのポイント
- 上下に動ける動線をつくる
- 日向ぼっこができる窓辺をつくる
- 脱走しないように対策をする
- ペットと暮らす家づくりに関するQ&A
- 犬のための部屋を作ってあげるべき?
- ペットをキッチンに入れないようにするべき?
- 犬専用の洗い場は必要?
- 猫のトイレは複数用意すべき?
- まとめ
ペットと暮らす家を建てる際のポイント【犬・猫共通】
犬も猫も共通で、ペットと暮らす家をつくるときの注意点とポイントをご紹介します。
床を歩きやすい素材にする
ペットが歩きやすい床材を選ぶようにしてください。
硬くてツルツルした一般的なフローリングは、滑ったりして歩きにくく、怪我の原因になることもあります。
クッション性のあるフロアシートや表面がざらざらした滑りにくい樹脂タイルなどの床材がおすすめです。
汚れても掃除しやすい
ペットと一緒に暮らしていると、トイレの失敗や吐き戻しなど、いろいろと汚れてしまうことが多いものです。また、抜け毛などの掃除も必要です。汚れた時に水拭きや丸洗いができる床材がおすすめです。
また、隙間の多い床材も、汚れが掃除しづらいので、できるだけ避けた方が無難です。
ニオイ対策をする
ペットといえば、気になるのがニオイです。
トイレや床など頻繁に掃除していても、なんとなくペットのニオイがする、ということは多いのではないでしょうか。
実は、直接汚れがついていない場所も、ペットのニオイ成分が空気中に拡散して床や壁に染み込んでしまい、家自体がペット臭くなってしまうこともあります。
そのため、ペットのニオイ対策には、消臭機能のある壁紙やコーティングされた床、カーテンを選ぶと効果的です。
留守にする際の対策をする
ペットだけを置いて家を空ける際、思わぬ事故がないか心配ですよね。ペットが安全に過ごせるためにも、危ないものが置いていないペット専用のスペースを設けると安心です。また、専用のスペースがあれば、イタズラや粗相があっても、最低限の掃除ですみます。
暑さや寒さによる体調不良も気をつけたいポイントです。外気温の影響を最小限に抑えられる断熱・気密性能の高い家なら、人間だけでなく、ペットにとっても快適になります。
もし予算の都合などでペット専用のスペースを確保できない場合は、ペット用の見守りカメラを用意すると安心です。
防音対策をする
ペットを飼う際、防音対策は重要なポイントです。室内飼いをしていたとしても、ペットの鳴き声などでご近所トラブルになる恐れも。鳴き声をはじめとした空気の振動として伝わる音は窓から漏れるケースが多くあるため、窓や壁の対策を行いましょう。
特に多頭飼いをされていてペット同士で追いかけっこをするなど、足音が気になる方は防音マットを敷くと音の振動を抑えられます。
落下やイタズラの危険を取り除く
特に猫は高いところが大好きで、キッチンやテレビ、テーブルなど、あちこちに飛び乗ってしまうことがあります。これは事故につながる危険性があるので、猫専用の遊び場を設けて、人の生活空間と分けることが理想です。
例えば、渡り廊下やキャットウォーク、猫用の階段など、自由に遊べる場所を用意しましょう。また、爪研ぎや日光浴スペースなど、猫の習性に合わせた居場所を設けることもポイントです。
その他、キッチンに入れないようにする間仕切りやゲートなど、快適に過ごせる設備があると、落下やイタズラの危険を防げるでしょう。
多頭飼いの可能性を検討しておく
犬や猫を多頭飼いする可能性を考慮し、ゆったり飼える環境を確保することも大切です。特に猫は、犬や人間から離れて静かに過ごせるスペースが必要と言われています。
勾配天井を取り入れて高い場所に猫が安心できるスペースを設けたり、キャットウォークを設置して猫の動けるスペースを増やしたりなどの工夫を検討しましょう。
食事やトイレ、遊び場など、ペットそれぞれが安心できる場所を確保することが大切です。
ペットと暮らす家の間取り事例
ここからは実際にステーツでつくったペットと暮らす家の事例をご紹介します。
事例01:自由に遊べる広々リビング
家族構成:夫婦+子供2人
ペット:犬
1つ目は、犬と安心して過ごせる広々としたリビングの事例をご紹介します。
専用のトイレスペースと、犬用の滑りにくい床材、そして犬が自由に遊べる広いリビングをつくりました。
階段下の専用トイレスペース
一緒に暮らす小型犬のトイレスペースを、リビング内につくることが施主様のご要望でした。
階段下の低い空間を利用してトイレの置ける専用のスペースをつくりました。
安心して遊べる床材のリビング
21.5帖あるリビングは、犬が自由に遊べる広々とした空間になっています。また、犬が歩く時に滑りにくい、ざらざらした床材を選ぶことで、足の負担を減らす配慮をしています。
事例ページ:
事例02:キャットステップのある家
家族構成:夫婦+子供2人
ペット:猫
2つ目は、猫と暮らす家の事例です。猫が喜ぶキャットステップや専用のトイレスペースなどを設置しました。
また施主様の要望で、キッチンには猫が入れないように建具などの仕切りを設置しています。
2階と行き来できるキャットステップ
高いところを上下で移動するのが好きな猫のために、リビングと吹き抜けの壁面に2階へ行き来できるキャットステップを設置しました。
1階のトイレスペースからキャットステップをあがっていくと、吹き抜けの壁まで移動できるようになっています。
吹き抜けの壁には猫用の出入り口をつくってあるので、そのまま2階のホールに入ることができます。
猫が入れないように仕切りのあるキッチン
キッチンは危険なものもあるので、猫が入れないようにしたいというご要望もありました。
建具や室内窓で設置してリビングと仕切っていますが、キッチンにいても室内窓からリビングの様子がわかるようになっています。
事例03:キャットルームのある家
家族構成:夫婦+子供2人
ペット:猫
3つ目の事例は、猫専用のお部屋のある家のご紹介です。
来客時やお留守番の時など、安心して過ごせるキャットルームをつくりました。
普段は自由に出入りできるキャットルーム
1階のLDKに設置されたキャットルームは、1.6帖の個室です。
施主様の要望で、来客時や留守の時など、安全な居場所としてつくりました。
完全な個室として締め切ることもできますが、普段はペットドアから自由に出入りすることができるようになっています。
換気と消臭機能のついた快適空間
壁面にはキャットステップを設置し、その先に窓をつけて外を眺められるようにしました。
日向ぼっこもできる特別な居場所です。
また締め切っていても臭いがこもらないように、換気扇と、パナソニックの天井埋込形ナノイー発生機「エアイー」を設置しています。
事例04:ドッグランのある家
家族構成:夫婦+子供2人
ペット:犬
4つ目の事例は、ドッグランのある家をご紹介します。ドッグランからリビングに入れる動線と洗い場スペース、そしてペット専用の土間空間をつくりました。
のびのびと遊べるドッグラン
庭は犬たちが自由に遊べるドッグランになっています。広さは37.8帖(62.62㎡)あり、フェンスで囲んであるので安心して遊ばせることができます。
また、リビングに面した土間空間へテラススペースから直接上がれる動線もつくりました。
居住スペースを削ってドッグランをつくるかどうかは、お打ち合わせでご要望をしっかりお話合いさせていただいて、一緒に間取りをつくっていければと思います。
スロップシンクのある土間スペース
ドッグランから室内に入ると、犬専用の土間スペースになっています。
備え付けのスロップシンクで汚れものを洗ったり、タイル張りの土間には排水口もあるので気兼ねなくシャワーで犬を洗うこともできます。
リビングに面したペットスペース
土間スペースはリビングの隣にあるので、リビングにいる家族と同じ空間で過ごすことができます。
犬は室内には上げずに、土間スペースにいてもらうことで、スペースを分けながら一緒の空間で過ごせるような間取りをつくりました。
事例05:猫と暮らす2世帯住宅
家族構成:夫婦+子供2人+親1人
ペット:猫2匹
5つ目の事例は、親世帯は平屋でコンパクトに、猫を飼っている子世帯は2階建ての3LDKにした、完全分離型二世帯住宅です。
階段下スペースの低い部分を利用して、リビング側に猫のトイレスペースを設けたことで、それぞれがストレスなく共存できる空間になっています。
リビングの天井高は3.5m。猫はリビングのキャットステップで半吹抜け空間の上部まで登ることができ、高い窓から外を眺められます。途中にはネコが丸くなって休憩できるオプションつきです。
犬と快適に暮らす家づくりのポイント
ここからは、犬と暮らす家をつくる時の注意点とポイントをご紹介します。
ドッグランや散歩しやすい間取りをつくる
庭や屋上で自由に遊べるドッグランをつくると、犬とたくさん遊べるのでおすすめです。
また、散歩から帰った時に足を洗える洗い場をつくっておくと便利です。
室内で自由に動ける動線をつくる
犬は、嬉しいと走り回ったり、遊んだりするのが大好きです。
散歩の時間以外でも、室内で体を動かしてストレスなく健康的に過ごせると理想的です。
そのためには、できるだけ動き回れるような間取りを考えることが重要です。
家族の近くに居場所をつくる
犬は群れで暮らす生き物なので、とてもさみしがり屋です。
リビングなど、なるべく家族のそばに居場所をつくるのがおすすめです。
また、穴を掘って寝床にする習性があるので、天井の低いスペースにベッドをつくると落ち着きます。
猫と快適に暮らす家づくりのポイント
続いて、猫と暮らす家の注意点とポイントをご紹介します。
上下に動ける動線をつくる
猫は高いところが好きな生き物です。敵や獲物をみつけやすいため、周りを見渡せる場所にいると落ち着くのです。
そのため、キャットウォークやキャットステップをつくって自由に上り下りできるようにしてあげると理想的です。
日向ぼっこができる窓辺をつくる
猫は日のあたる場所に寝転んでお昼寝をするのが大好きです。
また、窓の外を眺めることも好きなので、窓辺に安心して寝転べるスペースをつくってあげることをおすすめします。
脱走しないように対策をする
猫は基本的に室内飼いが推奨されています。ただし、気をつけていても脱走してしまうこともあるので、玄関や開口部から脱走しないように網戸ロックや猫用フェンスなどをつけておくと安心です。
ペットと暮らす家づくりに関するQ&A
ペットと暮らす家づくりを検討する際に、よくある疑問を紹介します。
犬のための部屋を作ってあげるべき?
犬のための部屋を作るかどうかは、犬の性格や生活スタイル、住環境などによって異なります。
例えば臆病な性格の犬や、他の動物と仲良くできない犬は、犬専用の部屋があると安心します。また、留守番が多い場合や、仕事で家にいないことが多い場合は、犬専用の部屋があると便利です。
ただし、犬専用の部屋を作るには、ある程度のスペースが必要です。内装や設備などに費用がかかる点も注意しましょう。
ペットをキッチンに入れないようにするべき?
ペットをキッチンに入れないようにすることは、ペットの安全と衛生を守るために重要です。
キッチンにはコンロやオーブン、熱い鍋など、ペットにとって危険なものが多くあります。調理器具や食材、洗剤などを誤飲・誤食する可能性もあります。
また、ペットの足裏や口元には、食中毒の原因となる細菌が付着しているかもしれません。ペットの毛が食べ物や食器に付着すると、衛生面においてもマイナスです。ペットがキッチンに入ってゴミ箱を漁ったり、食べ物を落としたりして、汚してしまう可能性もあるでしょう。
キッチンにはペットゲートやベビーゲートを設置して、ペットの侵入を防ぎましょう。
犬専用の洗い場は必要?
犬専用の洗い場は、必要かどうかは状況によって異なります。
犬を外で飼っている場合には、必ずしも足を洗うことは必要ではありません。ただし、室内犬を飼っている場合には、ご自宅を清潔に保つためにも、犬専用の洗い場を設置するのがおすすめです。
例えば、庭やドッグランに立水栓を設けると、玄関に上がる前に足を水洗いできます。
散歩後の犬の足は思っているよりも汚れているものです。愛犬やご自宅を清潔に保つためにも、室内飼いの方は専用の洗い場の導入を検討しましょう。
猫のトイレは複数用意すべき?
基本的には、猫の数プラス1個のトイレを用意するのがおすすめです。猫は縄張り意識が強い動物です。トイレも自分の縄張りとして認識するため、複数のトイレを用意することで、猫同士のトイレ争いを防げます。
また、猫はストレスを感じると、粗相をすることがあります。複数のトイレを用意することで、猫のストレスを軽減できます。
他の猫がいると落ち着いて排泄できない猫もいるので、トイレは同じ場所に並べるのではなく、リビング・廊下・洗面所など、複数の場所に分けて置くのがポイントです。
まとめ
犬と猫との暮らし方を、事例とあわせてご紹介いたしました。
人とペット、どちらもストレスなく快適に暮らせる家にするなら、注文住宅で間取りや素材から選ぶことをおすすめします。
ご予算や要望に合わせてご提案をいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。