
寒い冬でも暖かく快適に暮らせる家づくりに悩んでいませんか。
これから新築マイホームを検討中の場合、冬でも暖かさをしっかりと保てる家づくりが重要です。寒さ対策を考慮した設計ができると、より良い住環境に繋がります。
この記事では、雪国を中心に、多くの家づくりを手掛けてきたステーツが、冬でも快適に過ごせる「暖かい家」のつくり方を紹介します。ぜひ参考にしてください。
- 冬に家の中が寒くなる理由とは
- 隙間風が入る
- 建物自体が冷える
- 断熱が不十分
- コールドドラフト現象が起きている
- 適切な空調設備・暖房設備が整っていない
- 暖かい家のつくり方・ポイント
- ポイント①性能の良い断熱材・窓を採用する
- ポイント②太陽の日差しを利用する
- ポイント③暖房効率の良い間取りにする
- ポイント④施工事例を見る
- ポイント⑤地域の気候条件を熟知したハウスメーカー・工務店に相談する
- 暖かい家にするメリット
- 快適な生活を送れる
- 光熱費を抑えられる
- ヒートショックを防げる
- 結露を防げる
- 遮音性が高くなる
- 暖かい家をつくるデメリット
- 夏場は日射管理が必要
- 換気をこまめにおこなう必要がある
- 開放型の石油ストーブを利用できない
- 室内の音が反響しやすい
- 閉鎖的な家になりやすい
- 暖かい家の施工事例と間取り
- 事例01:冬も暖かい平屋
- 事例02:吹抜けありの温度差が少ない家
- 事例03:リビング階段でも暖房効率アップ
- まとめ
冬に家の中が寒くなる理由とは

そもそもなぜ、冬に家の中が寒くなるのでしょうか。以下で主な5つの原因を解説します。
隙間風が入る
特に築年数が古い住宅では、長年の使用や劣化によってドアや窓などの開口部が歪み、隙間が生じることがあります。
また、歪みがなかったとしても、窓や玄関ドア、換気口などのパッキンが摩耗して機能しなくなっていることも。
このような状態では、いくら暖房をつけても部屋が温まりにくくなり、寒さ対策が十分にできません。
建物自体が冷える
木造住宅で快適に過ごすためには、適切な暖房の使い方や断熱対策が重要です
木造住宅の構造材料である木材は、熱を伝えにくい特性があります。これは一度冷えてしまうと温まりにくく、逆に一度温まると冷めにくいという特性でもあります。
そのため、長時間家を空けていたり、暖房を使わずにいると、建物全体が冷えて、部屋の中にいるだけで体の芯まで冷えてしまうことがあるのです。
しかし、暖房を適切に使い、建物全体を温め続けることで、木材の特性が活かされ、室内の暖かさを維持しやすくなるとも言えます。
断熱が不十分
古い住宅は現代の基準と比較すると、壁内に十分な断熱材が入っていなかったり、天井裏や床下にそもそも断熱工事が施されていなかったりします。
断熱材が入っていても、グラスウールをはじめとした繊維系は湿気に弱い素材です。正しく保たれていない場合、10年から15年経つと、その効果は薄れると言われています。
断熱材の効果が低下すると、外の冷たい空気が家の中に入りやすくなり、部屋の温度を効率よく保てなくなります。
結果として、暖房をつけても部屋が温まりにくく、寒さを感じやすくなってしまうのです。
コールドドラフト現象が起きている
コールドドラフト現象とは、室内の暖かい空気が窓や壁面で冷たい外気と触れ、急激に冷やされることで、冷たい空気が下に流れ込む現象です。
この現象が起きると、暖房をいくらつけても暖かい空気は高いところに上がり、冷えた空気が足元へと流れ込みます。
このような状態になると、部屋全体がなかなか温まらず、特に足元が冷えて寒さを感じることが多くなります。
適切な空調設備・暖房設備が整っていない
部屋の広さに対して暖房器具が足りなかったり、空調設備が部屋全体に均等に届いていなかったりすると、暖かい場所と寒い場所が極端になります。
また、気密性の高い部屋にストーブなどの開放型暖房器具を使うと、酸素不足になり、不完全燃焼を起こしてしまうことも。
寒さを感じ続けることにならないためにも、原因を見極めて、適切な対策を取ることが重要です。

暖かい家のつくり方・ポイント

暖かい家はどうやったらつくれるのでしょうか。主なポイントを紹介します。
ポイント①性能の良い断熱材・窓を採用する
マイホーム計画の段階で、性能の良い断熱材や窓を選ぶことが大切です。どの断熱材をどこに使うか、厚みがどのくらいであるべきかを事前に確認しましょう。
さらに、窓の性能も重要です。窓は外気との接点が多いため、熱を逃がしやすい部分でもあります。高性能な窓を選ぶと、室内の温度が安定し、寒さを防げます。
ポイント②太陽の日差しを利用する
自然光が入り込む方角に大きな窓を設けると、日中の太陽の光を取り入れ、部屋を自然に暖めることができます。場合によっては暖房に頼らずとも、冬でも暖かさを保つことが可能です。
しかし、日差しを上手に活用するには、敷地の周辺環境をしっかり考慮したプランニングが重要です。敷地の方位を踏まえ、家の向きや窓の大きさ、位置などを決める必要があります。
また、冬の日差しを有効に利用する一方で、夏の強い日差しを上手にコントロールできる工夫も大切です。このような細かな配慮を行うことで、一年を通して快適な家づくりが実現します。
ポイント③暖房効率の良い間取りにする
どんなに高性能な暖房器具を取り入れても、間取りが複雑で暖房効率が悪いと、十分な暖かさは感じられません。
例えば、入り組んだ間取りや廊下が多く部屋が区切られた住宅では、1台の暖房器具で家全体を暖めるのは困難です。各部屋に暖房器具を設置する必要が出てきます。
しかし、シンプルな間取りにすれば、空気の流れが良くなり、暖房効率を向上させることが可能です。間取りと暖房の設置場所をセットで考えて、より効率的な暖房が実現しましょう。
ポイント④施工事例を見る
高気密・高断熱をコンセプトにしているハウスメーカーは多くありますが、知識や実績が不足していると、結露がひどくなったり、期待していた効果が得られなかったりします。
断熱材の隙間をなくすことは、高い技術や豊富な経験を持つ施工者でなければ困難です。特に高気密・高断熱住宅を検討する際には、その会社が実際にどれほどの技術や実績を持っているかの確認が重要です。
ポイント⑤地域の気候条件を熟知したハウスメーカー・工務店に相談する
夏や冬の気温、湿度、降雨量や降雪量、日照量など、地域ごとで気候は異なります。これらの特性に対応した家を建てるには、地元の気候に詳しい専門家のアドバイスが不可欠です。
ステーツは新潟に根差したハウスメーカーとして、長い歴史と豊富な実績があります。専門の担当者がサポートしますので、どうぞお気軽にご相談ください。

暖かい家にするメリット

暖かい家にすると、どのようなメリットがあるのでしょうか。以下では代表的なメリットを紹介します。
快適な生活を送れる
寒い日の朝は、室温が低いだけで起きるのが辛く感じたり、お風呂に入るのも億劫になったりしがちです。体が冷えると動きも鈍くなり、日常生活が辛くなります。
しかし、暖かい家なら寒さを気にせず朝から元気に過ごし、お風呂も心地よく感じられます。
快適な温度が保たれた家では、日々の生活がより楽しく健康的に過ごせるようになるのです。
光熱費を抑えられる
断熱性能が優れた家は、寒い季節に暖房をつけても室内の温度が保たれやすく、設定温度を高くしなくても十分な暖かさを感じられます。
暖房の使用量が減れば、結果として光熱費を大幅に抑えることが可能です。断熱性能の良い家は、夏場のエアコンの効きも良くなるので冷房費も抑えられます。
結果的に、断熱性能を高めると年間を通じて光熱費を節約できるのです。
ヒートショックを防げる
ヒートショックとは、急激な温度変化に身体がさらされることで、血圧の上下で心疾患などが起こることです。血圧が急激に変動すると、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こします。
特に、高齢者や脳卒中、動脈硬化の傾向がある方は、ヒートショックの影響を受けやすいため注意が必要です。
その点、暖かい家では脱衣所やトイレなど、室内のどこにいても温度が安定し、非居住空間の温度差が少なくなるため、急激な温度変化が防げます。
結露を防げる
断熱性・気密性を高めて暖かい家を作ることは、結露を防ぐうえで効果的な対策です。暖かい家では、室内の温度が安定し、冷たい外気との温度差を小さく抑えられるため、壁や窓に結露が発生しにくくなります。
ただし、気密性を高めると湿気も室内にこもりやすくなるため、結露防止には十分な注意が必要です。
特に気密性の高い住宅では、法令に基づいて設置される計画換気を徹底することで、湿気を外に逃がし、室内環境を適切に保つことが重要です。
遮音性が高くなる
気密性が高い家は隙間がなくなるため、外からの音を遮断しやすくなります。
交通の音や隣家の音が気になるエリアでも、気密性の高い家ではその音が入りにくく、家の中を静かな状態に保つことが可能です。
また、断熱材には種類によって吸音・防音性能を兼ね備えたものがあり、これを適切に選択することで、外部からの音だけでなく、室内の音の響きも軽減できます。
自宅で仕事や勉強をする方にとっては、遮音性を意識した家づくりは、特に優先順位の高いポイントでしょう。

暖かい家をつくるデメリット

暖かい家には多くのメリットがある一方で、当然ながらデメリットもあります。代表的なデメリットを紹介します。
夏場は日射管理が必要
高気密・高断熱の家は、冬には暖かさを保てますが、室内の空気が外に逃げにくい分、熱がこもりやすくなります。夏にはその反動で室内が急激に暑くなりやすいので、要注意です。
特に、夜になって外気温が下がっても、室内は蒸し暑いままで過ごしにくくなります。これを防ぐためには、日射管理が重要です。
例えば、すだれや、ひさしを使って直射日光を遮る方法や、太陽光をカットできる性能の高い窓ガラスを選ぶなどの対策ができます。
その他にも、気候に合わせて光や熱を取り入れたり遮ったりすることで、居心地の良い住まいをつくる「パッシブデザイン」を採用した家づくりも可能です。
換気をこまめにおこなう必要がある
外気と室内の空気がうまく交換されないと、高気密・高断熱の家は魔法瓶のように空気がこもりやすくなります。
気付かないうちに、室内の二酸化炭素濃度が上昇したり、シックハウス症候群の原因となる物質が空気中に滞留したりします。
これらの問題を避けるには、建築基準法で設置が義務付けられてる換気システムを途中で止めないことが重要です。空気の入れ替えを一貫して行うことで、室内環境を快適かつ健康的に保てます。
開放型の石油ストーブを利用できない
灯油やガスを使った開放型ストーブは、暖かくて人気があります。しかし、高気密・高断熱の家ではおすすめできません。
冬場の寒さを避けるために、窓を開けて換気することが難しくなり、一酸化炭素中毒の危険性が高まるからです。
また、開放型ストーブを使用すると発生する水蒸気は、結露を引き起こす要因になります。表面的な結露だけでなく、壁体内での結露の原因になるため注意が必要です。
24時間換気の換気扇だけでは、このようなリスクを避ける十分な空気の入れ替えは難しくなります。高気密・高断熱の家づくりではエアコンや床暖房など、他の暖房方法をメインに使用しましょう。
室内の音が反響しやすい
高気密・高断熱の家は、外の音を遮断し、室内の音が外に漏れないようにする効果があります。その反面、室内の音が反響しやすくなるというデメリットもあります。
例えば、家の中で話している声や音楽、テレビの音が反響して響くことがあります。吸音材を壁や天井に取り入れることで、音の反響を抑えることが可能です。
また、布系素材でできたラグや家具などを適切に配置することでも、吸音効果が高まります。
閉鎖的な家になりやすい
高気密・高断熱の家は、外部の冷気や騒音を遮断するため、窓を小さく設計することがあります。その結果、閉鎖的な印象を与えることがある点がデメリットです。
都心の密集地や寒冷地などでは、このような窓の小さな家が適していることもあります。しかし、住む地域やライフスタイルに合わせて、家のつくりを十分に考慮することが重要です。

暖かい家の施工事例と間取り
以下ではステーツが建てた、暖かい家の施工事例と間取りを紹介します。
事例01:冬も暖かい平屋




家族構成:夫婦+子供2人
延床面積(坪数):25.38坪
こちらは平屋で暖かい住空間を実現した事例です。
平屋は建物全体に寒暖差が少なく、暖房効率が良いというメリットがあります。この特性を活かせば、家全体が均等に温まりやすく、快適な温度を保つことが可能です。
暖房が効率的に行き渡るので、寒い季節でも家全体が暖かく保たれて、より快適に過ごせます。
事例02:吹抜けありの温度差が少ない家




家族構成:夫婦+子供2人
延床面積(坪数):38.11坪
こちらは、吹抜けと暖かな家づくりを両立した事例です。
内装に高断熱を用い、吹抜け上にはシーリングファンを活用したことで、暖房効率が大幅にアップ。吹抜けのあっても、1階と2階の温度差がなくなり、家全体が均等に暖かく保たれたつくりになっています。

2階のホールには、スタディスペースを設けて快適に過ごせる空間に。温度差が抑えられたことで、家全体が居心地の良い環境が実現しました。
事例03:リビング階段でも暖房効率アップ




家族構成:夫婦+子供2人
延床面積(坪数):37.90坪
こちらは、リビング階段がある暖かい家の事例です。

リビング階段のある家でも、階段前に引き戸を設置することで暖房効率を向上できます。冬場は空間を分けて暖かい空気を逃がさず、効率のよい暖房が可能です。
逆に夏場は冷房の冷気が下に溜まるため、引き戸を開放しても問題ありません。
リビングやキッチン、和室などが繋がっていて熱効率もスムーズ。室内全体の温度管理がしやすく、快適な室内環境になっています。

まとめ
暖かい家は、快適な生活を提供し光熱費を抑え、ヒートショックや結露を防ぎます。また、遮音性が高まり健康的で安全な住環境が実現します。
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