ウォークスルークローゼットは、人が通り抜けられるクローゼットのことです。生活動線や家事動線に沿って設置すると、生活の質も向上します。
この記事では、ウォークスルークローゼットの気になるメリット・デメリットをわかりやすく解説します。ステーツの間取りの事例や、設置で失敗しないための注意ポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
ウォークスルークローゼットとは?
ウォークスルークローゼットとは、人が通り抜けできる設計のクローゼットのことです。寝室やバスルームなど、異なる部屋をつなぐ役割があり、動線を効率化できます。収納スペースとしてだけでなく、住空間の快適さを向上させる工夫として注目されている間取りです。
ウォークスルークローゼットとウォークインクローゼットの違い
ウォークスルークローゼットとウォークインクローゼットは、どちらも人が入れる収納スペースです。しかし、両者は出入口の数が異なります。
ウォークスルークローゼットは2か所以上の出入り口があり、通り抜けが可能です。収納だけでなく、部屋同士を繋ぐ動線としても活用できます。一方、ウォークインクローゼットは出入り口が1か所で、主に収納専用の小部屋として使われます。
間取りや動線の特徴
ウォークスルークローゼットは、間取りや動線によって利便性が大きく変わります。部屋同士を繋ぐ設計が特徴で、動線を効率化し生活の負担を軽減できるでしょう。
例えば、玄関とリビングの間に配置すると、コートや外出用品を収納しやすく、玄関の整頓にも役立ちます。部屋着を取り出すなど、スムーズな帰宅動線にも活躍します。
また、キッチンと洗面室の間に設置すれば、日用品や食品ストックの管理が楽になります。料理と洗濯を同時進行できるなど、家事効率が向上するのも魅力です。
寝室と洗面室の間に配置する設計も人気です。朝の身支度動線をスムーズにし、衣類や寝具の収納場所としても適しています。
ウォークスルークローゼットで注意すべきポイント
以下では、ウォークスルークローゼットで注意すべきポイントを解説します。
設置を検討する場合は、動線のイメージを事前に行う
ウォークスルークローゼットを設置する際には、動線をしっかりイメージすることがポイントです。「一般的に良い間取り」と「その人にとって良い間取り」は異なります。本当にその動線を使うライフスタイルなのか、日々のルーティーンがそうなのかを検討することが必要です。
動線がスムーズでないと、使い勝手が悪くなるだけでなく、日常生活の快適さにも影響します。周囲の空間とのつながりを考慮し、移動のしやすさを確保しましょう。
とくに、通路の幅や収納スペースの配置は重要です。狭すぎるとストレスを感じやすく、広すぎると無駄なスペースが生まれるため、空間のバランスが大切になります。また、収納の配置が利便性に直結するので、使用頻度や収納する物の種類に応じてレイアウトを工夫しましょう。
家づくりの段階で、事前にハウスメーカーの担当者と動線をシミュレーションすると、快適で機能的なウォークスルークローゼットが実現します。ステーツでは、豊富な実績を活かし、お客様に最適な動線プランをご提案いたします。
水回りが近くにある間取りの場合は換気を徹底する
ウォークスルークローゼットを水回りの近くに配置する場合、家づくりの段階で湿気対策を講じることがポイントです。
湿気がたまりやすい環境では、衣類や収納物にカビや臭いが発生するリスクも高まります。こうしたトラブルを未然に防ぐために、設計段階での工夫が欠かせません。
例えば、クローゼット内に換気扇を設置したり、家全体に全館換気システムを導入して湿気を外へ排出したりする仕組みを整えると湿気を防げます。現在は法律上、2時間に1回、家全体の空気が入れ替わるだけの換気設備を取り入れなければいけません。従って、家づくりでも、その点に配慮した仕組みになっています。
さらに、湿気に強い建材の採用も効果的です。調湿効果のある壁材や床材を使うことで、クローゼット内部の湿気を一定に保てます。
家づくりの初期段階で対策を行うことで、ウォークスルークローゼットを快適で清潔な空間として長く保ちやすくなります。
ウォークスルークローゼットのメリット
ウォークスルークローゼットのある住まいには、どのようなメリットがあるのでしょうか。以下では主なメリットを解説します。
動線の効率化(廊下や寝室と繋げた使い方)
ウォークスルークローゼットを廊下や寝室と直結させる設計にすると、日々の動線が大幅に効率化されます。
例えば、寝室から直接クローゼットを通ってバスルームに行ける間取りなら、身支度や着替えをスムーズに行えます。忙しい朝の時間短縮や、家事の手間軽減にも繋がるでしょう。
動線を短縮させると、生活のストレスを軽減させるだけでなく、空間の一体感も生みます。家づくりの初期段階で家具の配置や収納計画も合わせて行うと、より快適な空間を実現できるでしょう。
収納スペースの最大活用
ウォークスルークローゼットは、設計次第で収納スペースを最大限に活用できる点がメリットです。
壁一面を使った収納棚やハンガーラックを配置すれば、衣類や小物を効率よく整理できます。また、天井近くに棚を設置すれば、シーズンオフのアイテムを収納しやすく、床面を広く使うことも可能です。
家づくりの段階で収納スペースを取り入れると、空間のデッドスペースを最小限に抑えた、効率的なレイアウトを実現できます。収納に特化した空間設計は、通常のクローゼットよりも自由度が高く、収納の仕方を家族のライフスタイルに合わせられる点も魅力です。
さらに、収納スペースが大きいと、物があふれることを防ぎ、生活空間全体がすっきり整います。収納の悩みを解消しつつ、家全体のデザインや利便性を向上させることが可能です。
おしゃれなデザインで生活感を軽減
ウォークスルークローゼットは、収納力だけでなく、デザイン性の高さも注目されています。
家づくりの段階で、壁や扉の素材、カラー、照明にこだわることで、生活感を軽減しながら統一感のある空間を作り上げることが可能です。例えば、ガラス扉や間接照明を取り入れると、ラグジュアリーな雰囲気を演出できます。
ウォークスルークローゼットのデメリット
一方で、ウォークスルークローゼットのある住宅には、以下のようなデメリットもあります。
収納の見せ方や整理整頓の手間
ウォークスルークローゼットは便利ですが、家づくりの段階で配慮が足りないと、整理整頓の手間が増える可能性があります。
ウォークスルークローゼットは一般的に、動きやすさや回遊性を高めるため、出入り口には扉を付けないケースが増えています。
仕切りのないデザインの場合、クローゼットの収納物が常に見えるため、乱雑さが生活空間全体の印象を損ねることがあります。これにより、定期的な片付けが不可欠となり、日常の負担が増す可能性があるでしょう。
対策として、寝室側はオープンに、LDK側は引き戸で隠す間取りを取り入れたり、用途に応じて収納スペースを区切れる設計を取り入れたりすると、見た目の課題が軽減されます。
面積が広がるため設計コストがかかる
ウォークスルークローゼットを導入する場合、一般的なクローゼットに比べて必要な面積が広がり、設計コストが増加する点がデメリットとなります。
廊下や寝室、バスルームとつなげる間取りを実現するには、通路部分のスペース確保が必要です。これにより床面積が増え、施工費用が高くなる傾向があります。
さらに、クローゼット内の収納システムや仕切りをカスタマイズする場合、その分の追加費用も発生します。設計段階で、予算とニーズに応じた検討が大切です。
施工事例と間取り
以下では、ステーツが建てた事例を紹介します。
事例①
面積:39.16坪
家族構成:夫婦+子供3人
こちらは、ウォークスルークローゼットでランドリーとリビングが直結している間取りの事例です。洗濯物を片付ける動線が短縮され、家事がしやすい動線となっています。
脱衣室とクローゼット、浴室が一直線に配置されているのも特徴です。洗濯、収納、入浴といった一連の動作がスムーズにでき、日常の負担軽減にも繋がっています。
事例②
面積:28.55坪
家族構成:夫婦+子供2人
こちらは3帖のファミリークロークを、家族で共有している事例です。1か所に衣類や小物をまとめることで、家族全員が使いやすく、整理整頓も簡単に行えます。
ランドリーと寝室の間にファミリークロークを配置し、ウォークスルークローゼットとすることで朝の身支度やランドリーからの着替えもスムーズにできます。水回りとも場所が近いので、洗濯動線の効率化にもつながっています。
事例③
面積:29.95坪
家族構成:夫婦+子供2人
こちらはウォークスルークローゼットを、一直線の水回り動線の一部に配置した事例です。脱衣室とサニタリールームとランドリールームを直結することで、洗濯や収納、身支度を効率よく行える間取りとなっています。
家事の負担を軽減しながら、快適な動線を確保する工夫がなされている点が特徴。家事も身支度も行いやすい空間となっています。
まとめ
ライフスタイルに合った間取りやデザインのウォークスルークローゼットは、生活動線を快適にし、暮らしの質を向上させます。
ステーツでは、プランナーがご家族一人ひとりのお気持ちに寄り添い、納得いくまで新築マイホームの間取りをご提案いたします。
「どの位置にウォークスルークローゼットを設置すればいいか迷っている」「家事や子育てがしやすい間取りがわからない」といったお悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。