注文住宅を検討する際、40坪の広さや間取りを希望される方は多いのではないでしょうか。しかし、40坪とは具体的にどのくらいの広さで、どんな間取りが考えられるのか、疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。
本記事では、ステーツが実際に施工した40坪の注文住宅事例を元に、40坪という広さや間取りの特徴、理想の住まいを実現するためのポイントを詳しく解説します。
- 40坪の間取りに関する基礎知識
- 40坪は約132平方メートル
- 40坪の家を建てるために必要な土地の広さ
- 40坪の一般的な間取りと家族構成
- 40坪の間取り実例5選
- 小屋裏までたっぷり収納で広々使える5LDK
- 女性目線の回誘動線でスムーズな間取りを実現
- ペットが自由に遊べる広々リビング
- 人目を気にせずベランダで夕涼みできる間取り
- 家族のプライバシーに配慮した間取り
- 40坪の注文住宅を建てる際の費用相場
- 40坪のおしゃれで快適な間取りを作るためのポイント
- 面積を活かしてリビングを広くする
- 広めのキッチンを設ける
- 趣味など多目的に使える部屋を作る
- 収納+機能の空間を設ける
- 住宅展示場や完成見学会で実物を見てみる
- 40坪の間取りを考える際の注意点
- 必要な部屋数と用途を考える
- 固定資産税の減額が一部受けられない
- まとめ
40坪の間取りに関する基礎知識
以下ではまず、40坪の広さや一般的な間取り、おすすめ家族構成について詳しく解説します。
40坪は約132平方メートル
40坪は約132平方メートルです。2022年度の住宅金融支援機構「フラット35利用調査」によると一般的な注文住宅の平均的な延床面積は約37坪なので、40坪はそれよりもやや広いと言えます。
40坪という広さを活かし、広々としたリビングや開放感のあるキッチン、趣味部屋やワークスペースなど、ご家族のライフスタイルに合わせた様々な部屋を設けられます。
本記事で紹介する間取りは、「延床面積」が40坪前後の住まいです。延床面積とは、建物の各階の床面積を合計したもので、一般的に家の広さを表す指標として用いられます。
2階建てや3階建ての戸建て住宅の場合、室内だけでなく階段部分の面積も延床面積に含まれます。一方、吹抜けやベランダ、ロフトは基本的に延床面積には算入されない点にご注意ください。
40坪の家を建てるために必要な土地の広さ
建ぺい率と容積率は市街化区域によって異なりますが、住宅用地の場合、一般的な建ぺい率は30〜80%、容積率は50〜200%です。
・建ぺい率:土地の面積に対する建物の建築面積の割合
・容積率:土地の面積に対する延床面積の割合
例えば40坪(1階20坪、2階20坪)の家を建てる際、必要な土地の面積は以下のような割合で決まっています。
1階と2階の両方が20坪の合計40坪の住宅を建ぺい率60%の土地に建てるには、約33坪の広さと150%程度の容積率が必要です。
建ぺい率・容積率は土地によって変わるため、希望の広さの住宅が建てられるかどうか、事前に必ず確認しましょう。
40坪の一般的な間取りと家族構成
40坪の間取りは、家族構成やライフスタイルによって様々ですが、以下のような間取りが一般的です。
40坪の家に適した家族構成は4人程度です。国土交通省の「住生活基本計画」によると、4人家族が住宅で快適に暮らすためには、延べ床面積約38坪(未就学児の場合は約34坪)の広さが推奨されています。
これはゆとりを感じられる広さとして設定されており、3人家族の場合は30坪ほどあれば十分な広さと言えるでしょう。
40坪の家の場合、親世帯と子世帯の居住スペースが完全に分かれている、完全分離型の二世帯住宅も可能です。
40坪の間取り実例5選
以下ではステーツが施行した40坪の間取り実例をご紹介します。
小屋裏までたっぷり収納で広々使える5LDK
家族構成:夫婦+子供3人
延べ床面積(坪数):39.29坪
5LDKの広々とした間取り事例です。玄関を入ると、広々としたホールがあり、シューズクロークやトイレが設置されています。ホールからリビングダイニングキッチン (LDK) へ続く動線は、開放感あふれる吹抜けになっています。
LDK は18.6帖と広く、家族みんなでくつろげる空間に。リビングダイニングと一体化されています。
和室は4.5帖で、客間や家族の憩いのスペースとして利用できます。洗面脱衣室には、浴室、トイレ、洗濯機置き場がまとまっており、動線もスムーズです。
2階には、主寝室、子供部屋3部屋、小屋裏収納、トイレ、ウォークイン・クローゼットが設置されています。
女性目線の回誘動線でスムーズな間取りを実現
家族構成:夫婦+子供2人
延べ床面積(坪数):38.47坪
玄関を入ると、広々としたホールがあります。ホールからリビングダイニングキッチン(LDK)やパントリーへ続いており、買い物した荷物を部屋の奥まで運ぶ際の家事動線に配慮された間取りです。
サンルームやファミリークロークが隣接されており、移動の負担に配慮されています。家事をしながら洗濯などの他の家事もしやすく、回遊できるので移動もスムーズ。洗面脱衣室と洗濯機置き場がまとまっている点も特徴です。
ペットが自由に遊べる広々リビング
家族構成:夫婦+子供2人
延べ床面積(坪数):40.36坪
犬と安心して過ごせる広々としたリビングの事例です。一緒に暮らす小型犬のために、専用のトイレスペースを階段下に設置。
21.5帖あるリビングは、犬が自由に遊べる広々とした空間になっています。犬が歩く時に滑りにくい、ざらざらした床材を選ぶことで、足の負担を減らす配慮をしています。
人目を気にせずベランダで夕涼みできる間取り
家族構成:夫婦+子供2人
延べ床面積(坪数):44.00坪
一階に土間スペースを設けた、3階建ての間取りです。玄関周辺には収納スペースを設けました。
2階のリビングから続くベランダに大きな窓を設置。自然光が差し込む住まいとなっています。
ベランダの壁は高く設置してあり、隣家からの視線を巧みに遮り、プライベートな時間を楽しめます。
ベランダはリビングと一体で使えるため、多様な用途に対応できて便利。夏場、子供が水遊びを楽しんだり、大人が夕涼みするのに最適です。
家族のプライバシーに配慮した間取り
家族構成:夫婦+子供2人
延べ床面積(坪数):38.62坪
この事例は、平屋のワンフロアでホール(廊下)を使って各部屋を分け、ゆったりとした空間とプライバシーの確保を両立した事例です。
LDKには和室を設け、家族みんなでくつろげる広々とした住環境を実現しました。屋根の高い部分を利用したスキップフロアも設け、開放感あふれる快適な住まいに仕上げています。
屋根形状を利用したスキップフロアは、ちょっとしたプライベートスペースとして最適です。子供のスタディスペースやPCスペースなど、用途に合わせて自由に活用できます。
玄関前にはカバードポーチを設け、カリフォルニアスタイルを取り入れた外観に仕上げました。和室を開放した広いLDKに加え、平屋ならではの屋根の高さを利用した天井高で、さらに開放感があります。
40坪の注文住宅を建てる際の費用相場
ステーツにて40坪の住宅を建てる際の目安は、約2,120万円〜2,660万円です。
なお、こちらの金額は延床面積ではなく、施工面積(ポーチ・テラス・吹抜け・バルコニーなどを含んだ面積)での計算となります。
注文住宅の費用は、面積が同じでも、以下の要素によって変動します。
住宅会社を選ぶ際は提示されている坪単価だけでなく、予算内で希望条件を満たすマイホームが実現するかという視点でチェックしてみてください。
40坪のおしゃれで快適な間取りを作るためのポイント
40坪の限られた延床面積で、おしゃれで快適な間取りにするには、どのような工夫ができるのでしょうか。主なポイントを紹介します。
面積を活かしてリビングを広くする
床面積にゆとりのあるリビングはいつまでも居たくなるような開放感・魅力があります。
広いリビングは窓の面積も確保しやすいので、採光性を高めて明るく・さらに開放的な空間をつくれるのもポイントです。
開放感を得る工夫はいろいろありますが、40坪の家で広いリビングをつくるなら、プライベートスペースとして活躍する小上がり畳スペースもおすすめ。サッと座れる畳スペースは子供達の遊び場や客間など、ちょうど良い場所になります。
広めのキッチンを設ける
広いキッチンでは、調理器具や食材をゆったり広げられます。また、複数人で料理をしても窮屈さを感じません。作業スペースが広いので、料理の効率がアップし、スムーズに料理できます。
例えばスペースに余裕のある家庭ではよく、アイランドキッチンが設置されます。アイランドキッチンとはキッチンが壁と接しておらず、独立した島のようになっているキッチンのことです。
壁から離れているため、大きな開放感を得られるだけでなく、視線や動線をさえぎるものも少なく、回遊性を高められる特徴があります。
また、広いキッチンには、食器や調理器具、食品などをたっぷり収納できるスペースを設けられます。収納スペースが充実すると、キッチンを常に清潔に保ちやすく、必要なものをすぐに取り出せます。
趣味など多目的に使える部屋を作る
家族構成や家族のライフスタイルに合わせてフレキシブルに使える多目的部屋を作れば、空間を無駄なく活用できます。
趣味のある方は趣味の道具を一箇所に収納しておけます。デスクなどを設置すればソーイングやDIYを楽しめます。小さなアトリエをつくるように、自由な発想で空間づくりできる点が魅力です。
また、小さな子供のいるご家庭で多く取り入れられているのがキッズスペースです。家事や仕事などで長い時間を過ごす部屋の近くに設けると、子供の様子をさりげなく見守れます。
収納+機能の空間を設ける
40坪でさらに暮らしやすい間取りにするには、機能性を兼ね備えた収納スペースを確保することがポイントです。
例えば土間は収納場所として活用できるだけでなく、作業場や趣味のスペース、子供やペットの遊び場など幅広い用途で使用できます。また、パントリーはまとめ買いした食品をストックしておく場所としてだけでなく、ある程度の食料品を自宅に保管しておけば、災害時にも役立ちます。
ランドリールームを設ければ作業ごとに移動する手間がなくなるので、家事動線がスムーズになり、家事の負担が軽減できます。天候に左右されず、いつでも自由な時間に洗濯できる点もメリットです。
収納を検討する際には収納量だけでなく、使い勝手を大きくアップしてくれるかも考慮しましょう。
住宅展示場や完成見学会で実物を見てみる
住宅展示場や完成見学会では、40坪がどのくらいの広さで、どのような間取りができるか、イメージできます。間取り図だけでは想像がつかない部分も、リアルな感覚で把握できるでしょう。
部屋の広さや配置、家族で過ごした場合も暮らしやすさなど、実際に目で確認することで、理想の住まいかどうかを判断できます。
疑問があれば、その場にいるハウスメーカーのスタッフからすぐに質問できるので、理想のマイホームを実現するヒントやアイデア集めにも最適です。
40坪の間取りを考える際の注意点
40坪の間取りを考える際、どのような点に配慮すれば良いのでしょうか。主な注意点を解説します。
必要な部屋数と用途を考える
同じ家族構成であっても、家族のニーズによって必要な部屋数は大きく異なります。
例えば全員が個室を希望する場合、夫婦の寝室+子供部屋の数が必要となります。夫婦の寝室+人数分の子供部屋を持つ場合も、ある程度ゆとりあるスペースを確保しなければいけません。趣味の部屋や客間が必要な場合は、さらに部屋数が必要になるでしょう。
子供は将来的には独立する可能性があります。その際、子供部屋をどのように活用するのか、両親と同居する場合はどのような間取りが必要なのかなどを事前に検討しておくことで、長く快適に過ごせる家づくりを実現できます。
固定資産税の減額が一部受けられない
新築された住宅が以下の条件を満たす場合、一定期間、固定資産税(家屋のうち居住部分飲み)が2分の1に減額されます。
居住部分が120平方メートルまでのものは、その全部が減額対象です。ただし、120平方メートルを超える場合は120平方メートルに相当する部分が減額対象になります。
つまり、40坪の家は120平方メートル(36.2坪)分までは税金が半分になり、それ以上はそのままとなります。
ただし、設備のグレードなどによって税金は異なるため、単純に床面積が小さければ税金が安いわけではありません。詳細はぜひステーツにご相談ください。
まとめ
40坪の広さは、家族構成やライフスタイルに合わせて様々な間取りが可能です。しかし、土地の広さや周囲の環境、予算などによっても実現できる間取りは変わってきます。
今回ご紹介した40坪の間取り事例やポイント、注意点などを参考に、ご家族にとって理想のマイホームをぜひイメージしてみてください。
ステーツでは、お客様一人ひとりのご家族構成やライフスタイル、ご希望に寄り添い、納得いくまでわかるよう、新築マイホームのプランをご提案いたします。豊富な経験と知識を持つスタッフが、お客様の理想の家づくりのお手伝いをいたします。ぜひお気軽にご相談ください。