時間や天候を気にせず、多様な用途に使えるサンルーム。新築でサンルームの設置を検討している方の中には、情報収集をするなかで「サンルームで後悔した」という意見を見聞きした方もいるのではないでしょうか?
サンルームはとても便利ですが、考慮するべきポイントもあるのです。この記事では新築時にサンルームを取り入れる際に考慮するポイントを紹介します。ぜひご覧ください。
「サンルームで後悔した」とならないためにも、今回ご紹介する考慮するべきポイントを意識してみてください!
- サンルームの種類
- サンルーム(テラス囲い)
- ガーデンルーム
- ビルトイン(ランドリールーム)
- サンルームで後悔する事例
- 思ったほど洗濯物が乾かなかった
- ガラス張りで周囲から丸見えになってしまった
- 手入れが大変だった
- 物置部屋になってしまった
- 季節による温度変化が大きかった
- 脱衣室からの動線が長くなってしまった
- 換気扇がなかった
- 洗濯機をサンルームに置くか脱衣室に置くかで迷った
- サンルームで後悔しないために新築時に考慮する8つのポイント
- 1.除湿方法を考える
- 2.目隠しを設ける
- 3.動線を考える
- 4.洗濯機や物干しパイプの配置を考える
- 5.暑さ・寒さ対策をする
- 6.高圧洗浄機を用意しておく
- 7.用途を決めておく
- 8.展示場などで実物を見る
- 対策をすれば快適に使える!サンルームのメリット5選
- 1.天気を気にせずに洗濯物が干せる
- 2.洗濯物に花粉がつかない
- 3.子供やペットの遊び場になる
- 4.収納や趣味のスペースにも使える
- 5.隣接する部屋の断熱性が高まる
- まとめ
サンルームの種類
サンルームの種類は大きく分けて以下の3つあります。
・サンルーム(テラス囲い)
・ガーデンルーム
・ビルトイン型(ランドリールーム)
以下でそれぞれの種類の特徴をみていきましょう。
サンルーム(テラス囲い)
テラス囲いのサンルームは、屋根のあるテラスの側面に囲いをつけたものです。
テラス囲いはビルトインに比べると直接日が当たる点がメリットです。暖かくなる分、洗濯物が自然に乾きますし、サンルーム以外の用途でも活用できます。
一方、デメリットは外観の統一感が損なわれてしまう点です。新築で設置したとしても後付け感が出る外観になってしまう点に注意しましょう。
ガーデンルーム
ガーデンルームは掃き出し窓に隣接した屋外にある部屋のことです。壁や屋根は一般的にガラスやアクリルパネルで覆われています。
家と庭の中間スペースとして、両方の良い部分を取り入れたスペースを作れる点が特徴的です。お月見や天体観測、お花見など、四季を楽しむ空間としてご家族でご利用いただけます。
「ガーデン」とはいえ、雑草の心配がないことも嬉しいポイント。ガーデンルームの床はタイルやウッドデッキが使用されるため、除草作業の心配がありません。
一方、デメリットはサンルームと同様に外観の統一感が損なわれる点です。具体的な施工内容はメーカーによって異なるため、事前にハウスメーカーの担当者に確認しましょう。
なお、メーカーによっては「ガーデンルーム型」のサンルームも「テラス囲い」として分類しているケースもあります。
ビルトイン(ランドリールーム)
ビルトイン(ランドリールーム)は物干し室やランドリールームなどを完備した、家と一体型のスペースです。ビルトイン型は現在、雪国を中心に一般的に取り入れられています。
テラス囲いをはじめとした外付けのサンルームは、メーカーの耐雪設計の限界があるので、豪雪地帯などではあまりおすすめできません。特に、外付けのサンルームでは雪の重さに耐えられない可能性があるため注意しましょう。
ステーツがご提案するサンルームも、この「ビルトイン型」です。
ビルトイン型のメリットは外からの目を気にせずに洗濯物が干せる点です。テラス囲いやガーデンルームでは部屋の側面をガラスや透明パネルで囲うため、外から丸見えになる懸念がありました。しかしビルトイン型は家の一部に設置されるため、外からの目を気にする心配がありません。
一方、デメリットはランドリールームを設置する分のスペースが必要になる点です。ランドリールームの面積を広くすると居室などの面積を減らさなければなりませんし、乾燥設備(換気扇や除湿暖房機能)や収納棚などを設置すると、その分コストもかかります。
サンルームで後悔する事例
サンルームは様々な魅力のある設備です。しかし、中には「思ったような使い方ができていない」と後悔する声もあります。
なぜ「サンルームで後悔した」という意見があるのか。以下ではサンルームで後悔する事例をご紹介します。サンルームのデメリットを知り、新築時に導入すべきかご検討ください。
※以下はビルドイン型だけでなく、テラス囲いとガーデンルームを含めたサンルームの事例です。
思ったほど洗濯物が乾かなかった
梅雨時や冬の寒い日に窓を開けられないので、困っています。
日当たりが良いところでも窓の性能が高く、そもそも日光の効果を減らしている場合、窓のLow-e被膜をなしにすることで、乾かす要素を増やすことも可能です。
ガラス張りで周囲から丸見えになってしまった
洗濯物や家族の姿が見えてしまうので、どうにかしてプライバシーを確保したいです。
プライバシーや家族の安全を守るためにも、部屋の中が外から見えにくい対策が必須だと感じました。
目隠しフェンスを設ければ外からの視線は気になりにくくなりますが、反対に不審者が隠れやすいスペースになることも。不安な方は庭に防犯砂利を敷いたり、窓ロックをつけたりと、防犯対策を講じましょう。
手入れが大変だった
汚れたままだと見栄えが悪いのはもちろん、内側からの景観も悪くなります。
ガラスの面積が広いと、掃除に時間や手間がかかるので掃除が億劫になってしまっています。
物置部屋になってしまった
どんな使い方がしたいかはっきりしていなかったので、今ではただの物置部屋になっています。
日当たりの良い場所が物置では悲しいですよね。使用目的をしっかり明確にしたうえで、計画的にサンルームを取り入れましょう。
季節による温度変化が大きかった
建築時に「屋根日除け」や「熱線を吸収する屋根材」などを用いれば、快適性が変わってきます。そのほか、内側にカーテンやシェードを取り付けることでも、暑さ・寒さ対策が可能です。詳しくは後述します。
脱衣室からの動線が長くなってしまった
サンルームそのものは使いやすいけど、他の場所への動線が悪くて不便。
キッチンや収納場所など、家事動線が長いと使いづらくなります。
逆に、炊事と洗濯を並行して行わない......という人は、別の間取りが実現できる可能性がでてきます。
換気扇がなかった
窓を開けるのが難しいケースに備えて、サンルームには風をつくり出すための「扇風機」を設置しましょう。空気が循環すると、洗濯物が乾きやすくなりますよ。
洗濯機をサンルームに置くか脱衣室に置くかで迷った
脱衣所には、タオルの収納を設けておくと、お風呂に入る時に便利です。
サンルームで後悔しないために新築時に考慮する8つのポイント
サンルームで後悔する事例をここまでご紹介してきました。この章ではいよいよ、サンルームで後悔しないための注意点を解説します。
「こんなはずでは......」と後悔しないためにも、具体的な対策をみていきましょう!
1.除湿方法を考える
日当たりの良くても、湿度が高い場所では洗濯物は乾きにくくなります。以下の除湿の方法を取り入れて、風通しの良い環境で洗濯物を干しましょう。
・換気
・サーキュレーター
・除湿器の設置 など
除湿設備を導入すると、洗濯物が乾きやすくなりますよ。
2.目隠しを設ける
サンルーム(テラス囲い・ガーデンルーム)を人通りの多い場所に設置するのは避けましょう。方位的に仕方ない場合は、次の対策を検討してみてください。
・植栽で目隠しを設ける
・すりガラスにする
・レースカーテンを使用する
・窓ガラスをフィルムで加工する など
また、防犯対策では次のことが行えます。
・窓に防犯フィルムを貼り付ける
・補助錠を取り付ける
・警報ブザーを取り付ける など
対策には一長一短がつきもの。わからないことはハウスメーカーにご相談くださいね。
3.動線を考える
並行家事を行う人は家事動線を考慮してサンルームを配置すると便利です。
例えばランドリールームと物干し場、脱衣所、ファミリークローゼットなどの距離は近い方が作業しやすくなります。
また、洗濯物を外干しをする人は、ランドリールームと脱衣所、ファミリークローゼットが外干しする場所と近いと家事効率がアップします。
どのようなスタイルが良いかはライフスタイルによりますので、ご相談ください。
4.洗濯機や物干しパイプの配置を考える
ランドリールームの場合、どの位置に洗濯機や物干しパイプを置くかによって、家事効率が変わります。
例えば、洗濯機上部にハンガーパイプを設置する場合は洗濯物のハンガーかけ作業の効率化が可能。ハンガー類をまとめて吊り収納したり、服やピンチハンガーを使って部屋干しする際も便利です。
パイプ位置によって部屋の入口の位置に影響がないか、考慮しましょう。
5.暑さ・寒さ対策をする
サンルーム(テラス囲い・ガーデンルーム)の代表的な夏の暑さ対策は以下の通りです。
・室内へのレースカーテン
・遮熱レースカーテン
・断熱カーテン
また、寒さ対策として次のようなものが挙げられます。
・レースカーテン+厚手の防寒カーテン
・断熱カーテン
・ファンヒーター
・ペアガラスでガラスを二重にする
ただし、これらも必ずしも万能とは言えません。
例えば遮熱レースカーテンは設置しても、カーテン自体が日射熱によって放熱するため、サンルームの室温を上げる方向に作用します。
ガラス張りである以上、サンルームの断熱対策には限界があると理解しましょう。
6.高圧洗浄機を用意しておく
外付けのサンルーム(テラス囲い・ガーデンルーム)のガラスや屋根などを掃除する際には、高圧洗浄機が便利です。一般のホースよりも高い水圧が出るので、何倍もの洗浄力が期待できます。水を噴射する時間も短くて済むため、水道水の節約や作業時間の短縮にもつながります。
7.用途を決めておく
サンルームを作る前に、使用目的を決めておくことで、後悔する可能性が減ります。サンルームの種類によっても、適した使い方には違いがあります。
特にガーデンルーム形式のサンルームは設置する際、外壁に穴を開けるため、使わなくなったからといって、簡単に取り外せません。
固定資産税を抑えるためにも、事前に使用目的を決めましょう!
8.展示場などで実物を見る
ステーツではビルトインランドリールームの実物をご覧いただけますし、外付けのサンルーム等のご相談も受け付けています。
ぜひ住宅展示場で実際の住宅を見ながら、理想の住宅のイメージを膨らませてみましょう。
対策をすれば快適に使える!サンルームのメリット5選
きちんと対策をとれば、サンルームは快適に使えます。以下では具体的なメリットをご紹介します。
1.天気を気にせずに洗濯物が干せる
サンルームがあれば、気象条件を気にせずに洗濯物を干せます。
サンルームは周りが囲まれている密室空間。悪天候でも、雨風が入ってくる心配をせずに洗濯物を干せます。
365日、どのような天気でも洗濯物を濡らすことなく干せるのは大きなメリットですね!
2.洗濯物に花粉がつかない
雨風だけでなく、洗濯物に花粉がつくことも防げます。サンルームがあれば洗濯物も布団も花粉を気にせずに、どんどん干せます。
でもサンルームで洗濯物を干せるようになってからは、花粉が室内に入り込む心配が減りました。
3.子供やペットの遊び場になる
サンルームは子供やペットの遊ぶスペースとしても使えます。
天気を気にせず遊べるだけでなく、施錠しておけば外に飛び出す心配もありません。
もちろん、完全に目を離せるわけではありませんが、開放感のある場所で遊ばせつつも安全性を高められます。
赤ちゃんが生まれたのを機に、サンルームをペットスペースにして、負担が軽減できました。
4.収納や趣味のスペースにも使える
一時的に物を収納したり、趣味のスペースとしてサンルームは活躍します。
一般的にサンルームは室内と外を行き来できる場所に設置されることが多いため、ガーデニングの道具やゴミなどを外に出すために一時的に置く場所として活用できます。
また、室内のガーデニングスペースにしたり、アトリエに使ったりなど、趣味のスペースとしての利用も可能です。
すぐに片づけられるので便利ですね!
5.隣接する部屋の断熱性が高まる
サンルームは二重窓のような役割になるため、隣接する部屋の断熱性が高まる点もメリットです。外気の出入りが抑えられると、部屋の断熱性がアップします。冷暖房の効率性がアップすれば、電気代の節約も期待できるでしょう。
隣接するリビングにも日光が届くので、断熱性を高めるのに効果的です。
まとめ
サンルームを新築時に取り入れる際には、使用目的やデメリットの解決策を考慮することが大切です。除湿方法や目隠し、動線、用途、手入れの方法など、家づくりを本格的に進める前にきちんと計画を立てれば、後悔のない快適な住まいが実現できるでしょう。
納得いく家づくりを進めるには、サンルームのメリットを理解するだけでは不十分です。この記事で紹介した後悔ポイントを理解し、色々な側面から導入を検討しましょう。
ステーツではプランナーがご家族一人ひとりのお気持ちに寄り添って、理想のサンルームのプランをご提案いたします。ご興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。