省エネに関心が集まる中、ZEH住宅という言葉を耳にすることも多いのではないでしょうか。
これから家づくりをするにあたってZEHについて知っておきたいという方に、性能や種類、補助金についてわかりやすく解説します。
※こちらの記事は2024年8月28日時点の情報を元に作成しています。
ZEHとは
ZEHとは、net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略語で、「エネルギー収支をゼロ以下にする家」という意味になります。経済産業省では以下のような定義になっています。
ZEHとは、「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギー等を導入することにより、年間の一 次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」とする。
ZEHが推進されている背景
地球温暖化が深刻化する中、二酸化炭素の排出量を減らし、地球温暖化を食い止める「カーボンニュートラル」が世界的に求められています。住宅も例外ではなく、日本政府は2030年以降に建てられるすべての新築住宅を、太陽光発電などで創るエネルギーでまかなう「省エネ住宅」にすることにしました。
また、政府はZEH住宅(断熱等性能等級5以上の住宅)の普及を後押しするため、ZEH住宅を建てるハウスメーカーを「ZEHビルダー」として認定。ステーツも、このZEHビルダーに認定されており、お客様に高品質なZEH住宅を提供しています。
さらに、政府はZEH住宅を建てる方々を応援するため、新築住宅を建てる方に向けて、さまざまな補助金制度を用意しています。
ZEH住宅に求められる断熱性能等級は「断熱等級5」とお伝えしましたが、ステーツでは最もお求めやすいプランである「CPスタイル」でも、その等級を満たしています。冬は暖かく、夏は涼しい。一年を通して快適な室内環境で、光熱費の節約にもつながります。
そしてCPスタイルは予算を抑えながらも、完全自由設計が可能なプランです。ご自身のライフスタイルに合わせた、住み心地の良い住まいを創り出せます。
ZEHに必要な住宅のポイント
ZEHを実現するには、「断熱」「省エネ」「創エネ」の3つが不可欠です。
・断熱:高性能な断熱材や窓で外気の熱を遮断し、冷暖房費を削減
・省エネ:HEMS(家庭で使うエネルギーを効率的に管理するためのシステム)や高効率家電の導入でエネルギー消費を抑える
・創エネ:太陽光発電などで電力を生み出し、消費エネルギーを相殺
これら3つをバランスよく組み合わせることで、快適で環境にも優しい住まいが実現します。
ZEHの種類
ZEHには条件などによって、さまざまな種類があります。一戸建てのZEHは以下の3つがありますので、それぞれの違いについて詳しく解説します。
- ZEH
- Nearly ZEH
- ZEH Oriented
ZEH
ZEHとは、一次エネルギー消費量を断熱と省エネで20%以上削減できることに加え、再生可能エネルギー(太陽光パネルなど)の導入で一次エネルギー消費量を100%以上削減した住宅になります。
ZEH+
ZEH+とは、ZEHより省エネ性能が高い住宅になります。
一次エネルギー消費量を断熱と省エネで25%以上削減し、さらに太陽光パネルなどの再生可能エネルギーなどの導入で一次エネルギー消費量を100%以上削減することに加え、以下の項目を2つ以上クリアすることが求められます。
- 外皮性能のさらなる強化
- 高度エネルギーマネジメント(※)
- 電気自動車を活用した自家消費の拡大措置
※ HEMS(Home Energy Management System)により、太陽光発電設備等の発電量等を把 握したうえで、住宅内の暖冷房設備、給湯設備、省エネ設備等を制御可能であること。
(引用元:ZEH+の「外皮性能の更なる強化」の暫定措置の今後の取扱いについて|資源エネルギー庁)
Nearly ZEH
Nearly ZEH(ニアリー ゼッチ)とは、寒冷地や低日射地域、多雪地域の太陽光発電が難しいエリアに対応したZEHです。
一次エネルギー消費量を断熱と省エネで20%以上削減できることに加え、再生可能エネルギー(太陽光パネルなど)の導入で一次エネルギー消費量を75%以上100%未満削減できる住宅になります。
Nearly ZEH+
Nearly ZEH+とは、寒冷地や低日射地域、多雪地域の太陽光発電が難しいエリアに対応したZEHで、一次エネルギー消費量を断熱と省エネで25%以上削減し、さらに太陽光パネルなどの再生可能エネルギーなどの導入で一次エネルギー消費量を75%以上削減することに加え、以下の項目を2つ以上クリアすることが求められます。
- 外皮性能のさらなる強化
- 高度エネルギーマネジメント
- 電気自動車を活用した自家消費の拡大措置
ZEH Oriented
ZEH Oriented(ゼッチ オリエンティッド)とは、都市部や多雪地域の太陽光発電が難しいエリアに対応したZEHです。
該当している地域に限り、再生可能エネルギー(太陽光パネルなど)の導入がなくても一次エネルギー消費量を断熱と省エネで20%以上削減していれば、条件を満たします。
ZEH Orientedは太陽光パネルを導入しなくても条件を満たせます。
ZEH住宅の魅力
ZEH住宅は、地球環境に優しく、光熱費を大幅に削減できるなど、住む人に多くのメリットがあります。以下で、ZEH住宅の代表的な魅力を見ていきましょう。
快適に過ごせる
高性能な断熱材や断熱性の高い窓を用いる、ZEH住宅。単にエネルギー効率が良いだけでなく、夏は涼しく、冬は暖かい室内環境を実現できる住まいです。室温が一定に保たれるので、ヒートショックなどの健康リスクも軽減されることが期待でき、快適で健康的に暮らせます。
また、ZEH住宅は創エネ設備が不可欠であり、太陽光発電を設置するのが一般的です。太陽光発電や蓄電池を備えると、停電時でも電力を確保できます。
ZEH住宅を建てるための太陽光パネルや高性能な断熱材などの導入費用が必要です。しかし、一定基準を満たせば国や自治体から補助金が支給されます。経済的な負担をある程度軽減でき、結果的にコストを抑えて、ZEH住宅を実現できる点が魅力です。
光熱費を削減できる
ZEH住宅は、高性能な断熱材や省エネ設備の導入により、暖房や冷房に必要なエネルギーを大幅に削減できます。
さらに、太陽光発電システムを設置することで、自ら電力を生み出し、電気料金の支出を抑えられる点も魅力です。
余った電力は電力会社に売却して、収入を得ることも可能。ZEH住宅は光熱費の削減だけでなく、家計にも優しい住まいです。
補助金が適用される
ZEH住宅にしたくても、導入にかかる初期費用が気になる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、先に述べたとおり、一定基準を満たせば国や自治体から補助金が支給されるため、経済的な負担をある程度軽減できます。
ZEH住宅を建てるための太陽光パネルや高性能な断熱材などの導入費用は、補助金によって一部がカバーが可能。結果的にコストを抑えて、ZEH住宅を実現できます。
補助金・減税の種類
ZEHは、地球温暖化対策として経済産業省が推進を行っているもので、基準に適合した住宅に対して補助金制度を導入しています。
補助金については、ZEH補助金のうち、新築の注文戸建住宅を建てる際に利用できる事業をご紹介します。
令和6年度戸建住宅ZEH化等支援事業
ZEHまたはZEH+の新築戸建住宅を建てる場合、国から補助金が受けられます。ZEHは年間の消費エネルギーを実質ゼロにする住宅。ZEH+はZEHよりもさらに省エネ性能が高い住宅です。
補助金額は、一戸あたりZEHで55万円。ZEH+で100万円が支給されます。この補助金を利用すると、高性能なZEH住宅をよりお得に家を建てられます。
対象となる住宅は、経済産業省に登録されたZEHビルダーやプランナーが設計・建築する住宅です。
ただし、公募期間や工事期間、国の予算には制限があります。申請のタイミングによっては予算の関係で申請が間に合わないこともあるので、事前にハウスメーカーに確認しましょう。
子育てエコホーム支援事業
「子育てエコホーム支援事業」は、高騰する物価の中でも、子育て世帯が安心して快適な住まいを手に入れられるよう、国が支援する制度です。
ZEH住宅の新築を検討されている方は、最大80万円、市街化調整区域や土砂災害警戒区域又は浸水想定区域に立地している住宅は40万円の補助金が受けられます。この補助金を利用すれば、高性能な住宅をお得に建てることが可能です。
対象となるのは、子育て世帯または若者夫婦世帯の方。子育てエコホーム支援事業者と契約し、新築住宅の建築または購入をされる場合に、補助金が支給されます。
新潟県版雪国型ZEH
新潟県の気候に適したより高い断熱性能を持つ住宅が申請できる補助金です。
国の補助金よりも条件が厳しく、以下の内容になります。
- 断熱性能はHEAT20の基準のG1以上とする
- 気密性能基準はHEAT20で推奨されているC値1.0以下とする
- 太陽光発電設備について、設置可能な場合は原則導入するものとする
補助額:定額65万円/戸
また、金額的メリットと性能的なメリットのどちらに重点を置くかによっても、補助金を申請する判断基準が異なります。
前者の場合は、太陽光パネルを設置する費用だけで補助金額を上回るので、初期費用だけみれば金銭的メリットはありません。
後者の場合は性能を上げることが目的なので、少しでも補助金がもらえるとメリットがあると思います。
住宅ローン減税
ZEH住宅は、住宅ローン控除の面でも優遇される点が特徴です。
2024年8月現在の控除率は0.7%ですが、借入限度額は一般住宅よりも高く設定されており、年間の控除額も多くなります。
例えば、子育て世帯・若者夫婦世帯の場合、ZEH住宅は一般住宅と比べて年間控除額が最大10万円以上も差が出るケースも。
これは、政府が環境に配慮した住宅づくりを後押ししているためです。ZEH住宅を選ぶと、長期にわたって税金の負担を減らせます。
補助金申請の注意点
補助金は無くなり次第終了
補助金は採用枠に上限があるため、複数応募があった場合は無くなり次第終了となります。申請の先着順となっているため、なるべく早めに申請することが重要です。
着工から完了までのスケジュールに縛りがある
補助金を利用する場合、着工や完了の時期についても配慮が必要になります。
採択されるまでは着工できない場合があったり、完了報告までの期限が決められているなど、打ち合わせや工事のスケジュールに影響があることについて事前に把握しておきましょう。
住宅メーカーに登録が必要
補助金を申請する際、住宅メーカーや設計者が「ZEHビルダー」あるいは「ZEHプランナー」に登録されている必要があります。
また補助金の申請にはさまざまな手続きが必要となるため、補助金申請に慣れている業者を選ぶことも大切です。
補助金の申請・受け取りの手続きが煩雑
ZEH住宅の補助金は魅力的ですが、申請手続きは意外と複雑です。必要な書類も多く、専門知識も求められるので、個人で全ての手続きを進めるのは負担が大きいでしょう。
しかし、ご安心ください。ZEHビルダーとして政府の認定を受けているステーツでは、ZEH住宅の建築と同時に補助金申請の手続きを全面的にサポートします。
専門知識を持った担当者が手続きを進めますので、お客様は煩雑な手続きに時間を取られることなく、他の準備に専念できます。補助金の手続きを含め、ZEH住宅の建築を検討されている方はぜひ、ステーツにご相談ください。
まとめ
ZEHといってもたくさんの種類があります。施工する地域や条件によって、申請できる補助金も異なりますので、まずは専門的な知識を持った施工業者に相談することをおすすめします。
性能と予算、実現したい間取りなど、総合的に考えてどんな家をつくるのか検討することが重要です。
なお、ステーツで建てる住宅は、すべてのプランでZEH水準を満たしています。
最もお求めやすい「CPスタイル」でも完全自由設計が可能であり、予算を抑えながら快適な住まいを実現できます。
ステーツではお客様のご要望を叶えるため、長期的な視点で家づくりをサポートいたします。
展示場では、無料でプランニングのご相談も承っております。
まずはお気軽にご来場ください。